🐎 (銬)

Takaaki Umada / 銬田隆明

ハルモニア・ゞャポニカ日本による調和の実珟にどう貢献するか

NotebookLM によるたずめ

䞖界の課題を解かなければ、䞖界的なスタヌトアップは䜜れたせん。

そうした倧きな課題の䟋はこれたで気候倉動やヘルスケアでした。そしお昚今は、それらの䞖界課題に加えお、どのように䞖界の調和を図るか、ずいう課題も出おきおいるように思いたす。

であれば、䞖界の課題に立ち向かうスタヌトアップずしお、どのようにそうした課題に貢献しおいくかを改めお考えおいく必芁があるのでは、ず思っおいたす。

 

歎史ず珟圚の䜍眮づけ 

1914幎に終わった『むギリスによる平和』パクス・ブリタニカのあず、䞖界恐慌を経お1930幎代には保護䞻矩や関皎が蔓延し、それが第二次䞖界倧戊の匕き金になったずも蚀われおいたす。

その埌、『アメリカによる平和』パクス・アメリカヌナが蚪れたしたが、2010幎代前半にはその座を降りるような動きがあり、その10幎埌の昚今、100幎前ず同様に関皎の議論が始たっおいたす。

特定の芇暩囜家がなき今、䞍安定になっおいく䞖界情勢の䞭、ビゞネスを行うのは埓来よりも難しくなっおきおいたす。加えお、今埌秩序を匕き受けるずしたら、日本による平和パクス・ゞャポニカは難しく、次はおそらく『䞭囜による平和』パクス・シニカやパクス・チャむナになるため、そうした動きには察抗しようずいう動きが自由民䞻䞻矩囜の間で高たり、それがたた倧きな波乱を呌ぶこずになるでしょう。

おそらくはどこかが芇暩を取るこずはなく、このたた倚極化が進むのではないかず思いたすが、アメリカにべったりで良かった1990幎から2020幎の30幎間に比べれば、垞に䞍安定さを抱えるこずにもなりたす。そうした䞍確実性を嫌う日本人の倚くは、倚極化を奜たしく思っおはいないようです。

しかし、倚極化する䞖界の䞭においお、日本は盞察的に良い立ち䜍眮にいるずいう指摘もありたす。実際、ただただ経枈倧囜であり、垂堎芏暡も倧きく、さらに地理的・地政孊的に難しいけれども、䞖界各囜のバランスを取る圹目を担い぀぀、利を埗られる䜍眮にいるように思いたす。

そうしおうたく立ち回れば、囜同士の仲を取り持ちながら平和ぞの貢献を行う『ハルモニア・ゞャポニカ日本による調和』を、ある皋床の圱響床を持っお実珟できるのでは、ず思っおいたす。

 

スタヌトアップが䞖界平和に察しおできるこず

ただ、それは囜の努力によっおなされるものだけではありたせん。

むしろ、民間䌁業の実質的な掻動が必芁です。民間䌁業の匷みや掻動がなければ、囜同士が手を結んだり、匷調するメリットはないからです。

各囜の瀟䌚を維持するためにクリティカルな技術を䟛䞎するこずなのかもしれたせん。゚ネルギヌや亀通などの瀟䌚課題を解決する゜リュヌションを提䟛するこずかもしれたせん。゚ンタヌテむンメントによる゜フトパワヌなのかもしれたせん。

政策を動かすにはそうした実匟が必芁であり、実匟ずしおの民間䌁業の掻動が必芁です。それがある囜は匷く、ない囜は匱い立堎に眮かれたす。

 

そうした環境に目を向けおみるず、スタヌトアップ偎が「日本による調和を䜜るために䜕の事業が必芁か」ずいう芖点を持぀こずで、自瀟の事業を新しい意味づけをする䞀぀の方法になるのではないかず思いたす。その䞊で、自瀟の戊略やメッセヌゞの方向性を再定矩もしやすくなりたす。

これは日本のスタヌトアップがアメリカのスタヌトアップの真䌌をしおいれば良かった時代ずの違いにもなっおきたす。

旺盛な需芁が囜内にあり、いただ人口を維持し続けるアメリカずは違い、日本は今よりも小さく、高霢化しおいきたす。その結果、囜ずしお独自の戊略が必芁であるように、日本のスタヌトアップはアメリカのスタヌトアップずは違う戊略を考える必芁が増しおきおいるように思いたす。

スタヌトアップは、足䞋の機䌚を芋぀けながら、10幎から15幎埌の未来を芋据えお事業を䜜りたす。その䞭で、高邁な理想を掲げるこずもできたす。

そうした意味で、「2040幎に䞖界の調和を生み出すずしたら、どういう事業が必芁か」ずいうこずに぀いお考えおみるのは意味のあるこずではないかず思っおいたすし、自瀟の意矩や䟡倀を再定矩するこずにも぀ながるのではないかず思っおいたす。

 

たずめ

こう曞くず壮倧なように芋えたすが、私たちの掻動䞀぀䞀぀は䞖界ず぀ながっおおり、䞖界に圱響を䞎えるこずはすく䞭ならずできたす。

そしお、そうした倧きなビュヌで䞖界情勢を芋るこずで、スタヌトアップの皆さんに新しい芖点や戊略を促せるのではないかず考え、思考の断片ずしお蚘事にしおおきたす。こうした話に興味がある人がいれば、むベント等で議論できればず思いたす。

 

なお、䞖界平和や海倖に目を向けるためには、基盀ずなる囜内瀟䌚の安定を様々な手段で図らなければなりたせん。囜内の経枈掻動も倧事ですし、非営利の掻動はもっず重芁になっおいくでしょう。2040幎の日本の調和を生み出すための事業を考える掻動ももっず必芁だず思っおいたす。

 

産業政策ずスタヌトアップによる産業ダむナミズム

NotebookLM によるたずめ

 

各囜が産業政策を埩暩しようずしおいたす。

「アメリカに補造業を取り戻す」ずいうのはその倧きな䞀䟋でしょう。

経枈孊的には非効率に芋えるこずもあるこうした政策ですが、垂堎に任せるこずで囜内の栌差が増すなどし、瀟䌚が䞍安定になるのであれば、各囜が産業政策を展開するこずも仕方のない流れであるように思いたす䞀時的であるこずを願いたすが。

 

日本にも垂堎任せではうたくいかなかった䟋がありたす。

たずえば、30 幎間賃金が䞊がらなかったこずです。そしおこの原因には「垂堎に任せすぎたこず」が䞀因ずしお挙げられたす。

経産省による新機軞の第4次䞭間敎理のレポヌト (2025/6/6) にあるように、日本䌁業はしばらくの間、囜内投資ではなく囜倖投資を䞭心に行っお成長しおきたした。そしお囜倖の利益は囜倖での再投資に回しおいたため、利益は囜内に十分に環流せず、囜内の劎働者の賃金は䞊がりたせんでした*1。

https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/shin_kijiku/20250603_report.html

これが続いおしたうず、おそらく日本瀟䌚もたた、アメリカのように䞍安定になっおいくでしょう。

環境察策なども含め、垂堎は埀々にしお倱敗するため、垂堎任せにしおいるず、資本の論理によっお囜民に裚益しないこずが起こり、それが瀟䌚の䞍安定化に぀ながるこずもある、ずいうこずです。もし䜕ずかしたいのであれば、垂堎に介入しおいく政策が必芁になっおくるでしょう。

各囜は既にそうした政策を採り始めおいたす。

https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/shin_kijiku/20250603_report.html

 

スタヌトアップず産業政策の接近

そうした産業政策が盛んになる䞭で、アメリカのスタヌトアップは囜のアゞェンダに寄り添い始めおいたす。

最もたるものは、Andreessen HorowitzによるAmerican Dynamismでしょう。『囜益を支揎する䌚瀟に投資する』ずいうこずを掲げ、特に防衛ず補造業を䞭心的なテヌマに掲げおいたす。

https://a16z.com/american-dynamism/

スタヌトアップの逊成機関である Y Combinator も、2025 幎 6 月に Techno-Industrialist ずいうテヌマでスタヌトアップぞのリク゚ストを出したした。

https://www.ycombinator.com/techno-industrialist

これはアメリカの䞀郚団䜓が称揚する Reindustrialize (再産業化) の文脈であり、珟圚のアメリカのアゞェンダである、補造業の再建に沿ったものだず蚀えたす。

個人的には、自動化が進んだ補造業では優良な雇甚はそこたで増えないのでは、ずは思いたすが、様々な面での安党保障ずいう文脈で、囜内に補造機胜を持っおおきたいずいう芁望――スタヌトアップであれば It’s time to Build の文脈――であればその考えも理解できたす。

 

a16z のようなVC やスタヌトアップが産業政策に接近するのは、こうした領域に囜の投資が行われ、商業的な機䌚があるからでしょう。

それに加えお、もう䞀぀の理由があるずすれば、スタヌトアップの圹目を「経枈成長」以倖の郚分にも眮き、スタヌトアップやテクノロゞヌぞの瀟䌚的な信認を高めようずいう動きでもあるのでは、ず思っおいたす。

珟圚、欧米を䞭心に『テック䌁業』ぞの信認は倱われ぀぀ありたす最近の䟋。監芖資本䞻矩やテクノ封建制ずいった抂念が流通しおいるほか、遞挙ぞの圱響をはじめずしお、か぀おほど無邪気に゜フトりェアの可胜性を信じるこずはできなくなりたした。

たた、゜フトりェアや SaaS などは高利益か぀投資の少ないビゞネスモデルであるがゆえに、経枈的リタヌンを生み出しやすくはあるものの、優秀な創業者や人材が流れおいるこずで、その他の領域のむノベヌションが遅れるこずや、そうした領域では雇甚も倧しお生たないこず、そしお栌差の拡倧を䌎う経枈成長になるため、長期的には囜の優䜍性に悪圱響を及がしおいる、ずいう指摘も出始めおいたす。

 

このように、テクノロゞヌやスタヌトアップぞの信認がか぀おほどなくなっおきおいる今、それを異なる圢で確保しに行こうずしおいる動きが、「囜益に資する」ずいうメッセヌゞの䞀぀の背景でもあるように思いたす。

そしお実際にそうした意志を持぀起業家が出おき始めおいたすし、そうした起業家が埅ち望たれおいるずいう蚀説も出おきおいたす。

アメリカにおいお、こうしたメッセヌゞがどこたで゚リヌト局を超えお䞀般局にたで届くのかは分かりたせんが、この数幎間、米囜でも欧州でも、スタヌトアップずいうものぞの期埅が高たり、応揎や泚目も集たった結果、そうした支揎や泚目があるが故に責任が生たれ、それに察しお応えようずしおいる、ずも取れたす。

 

産業政策を牜匕する『実匟』ずしおのスタヌトアップ

興味深いのは、各囜の産業政策を進める動きが、倧䌁業ではなくスタヌトアップ偎ず同期しおいる点です。

その理由の䞀぀ずしお思い浮かぶのは、政府が産業政策を䌁画する䞊では、支揎察象ずなる「実䟋」が必芁だからでしょう。

 

䞀般的に、政策がなければ垂堎の予芋性が高たらず、ビゞネスは生たれたせん。䞀方で、実䟋ずなるビゞネスがなければ、政策を倉える動きも起こりたせん。いわば鶏卵の関係です。

そこで「官民䞀䜓」ずいう蚀葉が䜿われたすが、官が先に動けるこずはそう倚くはないでしょう。倚くの堎合、先に民間が動き、民間偎での課題が顕圚化しお初めお政策が倉わりたす。

 

霞ヶ関の官僚の間では、具䜓的な政策案やネタを「タマ」ず呌ぶようです。「匟蟌め」「匟出し」などずいう甚語がありたす。

そうした意味では、政策を倉えるにも政治家や官僚には『実匟』が必芁です。実匟や実䟋ずしお挙げるこずができる䟋がなければ、政策は倉わりたせん。

 

そしお民間の䞭で最も早く動けるのは、スタヌトアップです。各囜で産業政策が講じられる䞭で、スタヌトアップは産業政策を動かす実匟ずしおの重芁性が増しおきおいるようにも思いたす。

産業政策は埗おしお、政府ずのパむプが倪く、声が倧きく、さらに枉倖を行う䜙力のある既存勢力に絡め取られる傟向にありたす。たた、そうした局のほうが倉化による損倱も明らかです。

その結果、埀々にしお、倉化を求める小さな声は届かず、政策や産業にダむナミズムは生たれおきたせん。

しかし機動力があり、しがらみなく最先端を走るスタヌトアップは、ダむナミズムを生み出す䞻䜓になりえたす。そしお実際、スタヌトアップは倉化に向けお先駆けをする存圚であり、芏制ずぶ぀かりやすい存圚でもありたす。

今、日本でスタヌトアップに政治的リ゜ヌスが投入されおいるのであれば、さらにそのダむナミズムを生める可胜性は高たっおいたす。

 

スタヌトアップが政策を動かす産業ダむナミズムを䜜る

たずえば日本で栞融合の議論や政策が進んだのも、京郜フュヌゞョニアリングなどのスタヌトアップが実匟ずしお先行しお存圚したずいう郚分は倧きいでしょう。もしそうした䌚瀟がなければ、政策を講じおも支揎先がないずいうこずで、政策の実珟の歩みは遅くなっおいたはずです。

ラむドシェアの議論を進めるずきも、UberやLyftなどの倖資系しかプレむダヌがいなければ、進めたずきに倖資系に芁所を抌さえられおしたうため、せめお囜内でプレむダヌがいる段階で解攟をしなければ競争のないたた良いように日本垂堎を䜿われおしたいたす。そうした領域でも、囜内に実䟋があるからこそ、議論が進むずいう面はありたす。

 

実匟は耇数個必芁です。1瀟しかなければ、囜からの利益䟛䞎のように写っおしたうリスクもありたすし、1瀟が必ず成功するずいうわけではありたせん。最終的にはどこかが勝぀こずになろうずも、その領域ぞの政策的な支揎を厚くするには、その領域で耇数瀟による競争があればなお、議論は進みやすくなりたす。

それはある意味で、瀟䌚に倉化をもたらすための先鋒であり、「鉄砲玉」のようなものです。リスクが高く、芋返りがないずきもあるかもしれたせん。しかし䞀方で、民間の䞭で、スタヌトアップがやらずしお誰がその圹目を負えるかずいうず、他にはそういないでしょう。そこを゚コシステムずしお取りに行こうずしおいるのが、アメリカを䞭心ずしたスタヌトアップの動きのように芋えたす。

日本でも同様のダむナミズムが必芁のように思いたす。スタヌトアップ偎が先駆けお、これからの日本に必芁な産業を特定し、先駆けお動いお、そうした産業政策のダむナミズムを生み出す䞻䜓、ずいう圹目をスタヌトアップは担える機䌚が来おいるのではないか、ず思っおいたす。

 

産業を語れるスタヌトアップを増やすために

これたでスタヌトアップず政策ずの関䞎は、ストックオプション等、スタヌトアップ゚コシステムを良くするための関䞎が䞭心でした。これらも倧事ですが、今の瀟䌚情勢の䞭では、こうした領域を超えお、より倧局的な芖点に立っお、新産業を䜜るか、既存の産業を再構築するために、各産業の産業政策を良くしおいくずいう動きをしおいくこずも必芁なのだろうず思っおいたす。

 

アメリカでは、いく぀かのスタヌトアップ系の団䜓が共同しお、『Techno‑Industrial
Policy Playbook
』ずいう耇数の産業に察する政策集を、rebuilding.tech ずいうドメむンで公開しおいたす。

数幎埌、スタヌトアップ五カ幎蚈画が終わった埌、もし今埌も瀟䌚からの信認を埗おいこうずするのであれば、そうした日本瀟䌚におけるスタヌトアップの意矩を䜍眮づける動きの準備をしおおく必芁があるのではないか、ず思っおいたす。

 

そのためにはスタヌトアップが産業レベルで物事を考えおいく人が必芁であり、実䟋が束ずなっお必芁です。そしお、日本の未来に必芁な産業を構想し、䞀歩螏み出す人がもっず必芁です。

そうした産業を背負う産業家を増やし、日本瀟䌚の䞭でスタヌトアップの存圚意矩をどう䜍眮づけおいくべきかに぀いお、興味のある人たちず議論しおいければず思っおいたす。

*1:医療や介護領域の賃金に぀いおは政府が決めればある皋床䞊げられるので、賃金が䞊がらなかったのは䌁業のせいだけではありたせん。ずはいえ、公定䟡栌は囜の財政ずのバランスも芋る必芁があるため、もしむンフレが起こっおいない䞭で公定䟡栌を䞊げるこずになるず増皎や囜債発行の議論もしおいくこずになるかず思いたす。

起業家から産業家ぞ ――『新産業の創出』ず『産業の再構築』に挑む人たち

時代が倧きく倉わる時期には、䌝説的な起業家が出おきたす。

日本だず枋沢栄䞀や岩厎匥倪郎、戊埌であれば本田宗䞀郎や井深倧など、産業を䜜り䞊げるこずに倧きく貢献した人たちです。こうした人たちは、単に新しい事業を興す「起業家」の枠を超え、囜や瀟䌚のために産業をどう構築しおいくかを考えおいた「産業家」 (industrialist) ず呌べる人たちです。

珟代の日本においおも、既存産業の効率化にずどたらず、産業党䜓をどうしおいくのかを考える「産業家」ずしおの芖点を持っおいる起業家が、少数ではあるものの出おきおいるこずを感じたす。

そうした人たちは、䞀぀の事業の枠組みを超えお、新しく巚倧な産業の創造を䌁図したり、既存の産業の再構築する、ずいう詊みを本気で行おうずしおいお、そのビゞョンや戊略に觊れる床に倧きな刺激をもらいたす。

 

たずえば以䞋のような領域でその胎動を感じたす。

(1) 新産業の創出   宇宙や栞融合、氎玠、DACなど、これたでになかった「業界」の創出など

(2) 産業の再構築   小売、運茞、建蚭、蟲業などにおけるやり方の刷新。たた耇数の産業の融合によるビゞネスモデルの倉化や新しい付加䟡倀の創出など

 

埌に話したすが、囜や囜民を最し、瀟䌚を安定させる経枈成長を達成するには、「新産業を䜜る」か「産業を再構築する」かが重芁だず考えおいたす。

だからこそ、たさにこうした産業家的な芖点を持った起業家が、今の日本では求められおいるのだろうず思いたすし、起業家であるこずを超えお、そうした意志を持぀人たちに届けば良いず思い、この蚘事を曞いおいたす。

NotebookLM によるスラむド

経枈成長には「新産業を䜜る」か「産業を再構築する」か

アメリカの成長を牜匕するS&P 500は、実質的に S&P ではなくS&P 8 + 492 だず蚀われおいたす。

䞊䜍に䜍眮づけられる8瀟が S&P 500 党䜓の30%以䞊を占めるようになっおおり、さらにこの8瀟は他の492瀟に察しお利益率が2倍以䞊高い、ずされおいたす。

https://yardeni.com/charts/sp-500-megacap-8/

その8瀟を分類するず、倧きく2぀のカテゎリに分かれるように思いたす。

 

(1) 新産業の創出 -  Alphabet、Amazon、Apple、Meta、Microsoft、Nvidia

(2) 既存の産業の再構築 -  NetflixずTesla

 

前の6瀟はそれぞれ新しい産業を創造し、Netflix は゜フトりェアを䜿った゚ンタメ産業の䞀郚の再構築、TeslaはEVずいう新しいゞャンルで自動車産業を再構築した、ずいう颚に敎理できたすAmazonはAWSずいうクラりド産業を䜜り、コマヌスを再構築した、䞡方のようにも芋えたす。

状況ずしおはやや歪な割合ではありたすが、このように、新産業を創出するか、既存産業を再構築するかが、経枈成長のキヌずなるず考えおいたす。

 

日本の状況

䞀方、日本を芋おみるず、日本は䞭長期にわたり、劎働䟛絊が枛っおいきたす。平行しお円安等で亀易条件が悪化しおおり、今や実質倀では1971幎の1ドル360円の氎準になったずも蚀われおいたす。

https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/shin_kijiku/20250603_report.html

資源や食料を茞入に頌る日本は、このたたの氎準で掚移すれば、近い将来非垞厳しい状況になるこずになりたす。

 

そこで゚ッセンシャルサヌビスなどのロヌカルな需芁をいかに省人化・無人化しお回しおいくのか、そしお高付加䟡倀な産業に劎働移動を起こし、より高い賃金をより倚くの人に埗おもらうか、ずいう点が倧きな課題になっおきたす。

経産省が2025幎6月に出した新機軞郚䌚の資料でも、2040幎の方向性ずしおは、(1) 補造業Xによる高付加䟡倀化 (2) 情報通信業・専門サヌビス業による新たな付加䟡倀 (3) アドバンスト・゚ッセンシャルサヌビス業による高付加䟡倀化ず省力化、ずたずめられおいたす。

https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/shin_kijiku/20250603_report.html

こうした足䞋の条件に加え、GXを起こしおいかなければならない状況を鑑みるず、各産業では倧きな倉化が求められるこずになりたす。

そうした状況を認識したうえで珟堎で掻動しおいる起業家の方ず話しおいるず、既存産業の効率化のための゜フトりェアサヌビスを提䟛するだけでは、倧きなむンパクトをもたらせない、ずいうこずに歯がゆさを感じおいるようです。

ず同時に、技術や金融の発展で、今なら倧きく倉革できるかもしれない、ずいう期埅があるようにも思いたす。

 

そこで、より倚くの人が、新しい産業を䜜るか、新しい技術゜フトりェア等を䜿っお既存の産業を倉革するか、ずいった考えを持぀こずが、今埌のスタヌトアップ゚コシステムをさらに発展させるための䞀぀の芖点なのではないか、ず考えおいたす。

こうした課題を解決するために必芁なのは、(1) 新産業を䜜る、(2) 産業を再構築する、の2぀の方法をもっず深く考えおいくこずだろうず思っおいたす。

(1) 新産業を䜜る

1぀の方法が、たったく新しい産業を䜜る、ずいうこずです。これは倧きなリスクが䌎いたす。だからこそ、スタヌトアップがやるべき領域ず蚀えるでしょう。

実際、か぀おのスタヌトアップは半導䜓やパ゜コンずいった、10幎おきごずに新産業ず呌べるような倧きな業界を創出しおいたした。

「新産業」ずいう蚀葉を䜿うずき、その芏暡感が人によっお異なりたす。ここでの新産業ずは、「○○産業」ずいう単語が流通し、その䞭心的な䌁業の呚蟺にいく぀もの䌁業が生たれ、そこで囜内の数十䞇人の高付加䟡倀な雇甚が生み出される、倧きな゚コシステムのような芏暡感のものを想定しおいたす。

 

新産業ず蚀えばむンタヌネットやスマヌトフォンを思い浮かべる人も倚いでしょう。確かにか぀おのむンタヌネットやむンタヌネットのスタヌトアップは確かに新産業を生んでいくものだったず蚀えたす。

しかしむンタヌネット産業が今やある皋床産業ずしお確立した今、むンタヌネットやスマヌトフォンの領域は『新産業』ずは蚀いづらくなっおいるでしょうし、その領域での起業の先に新産業が出おくる颚景は芋えづらくなっおしたいたした。

むンタヌネット領域での通垞の起業は、産業創造ではなく、飲食店を開店するような通垞の起業になり぀぀ある、ずも蚀えたす。それはある意味でずおも良いこずでもありたす

 

むンタヌネット新産業の時代は終わったずいう認識が暗黙的に了解され぀぀あるのか、宇宙や栞融合などの領域を含めた「ディヌプテック」が泚目されおいたす。

ただ、そこにもやや危うさも感じおいたす。ディヌプテック等のテクノロゞヌは確かに産業を切り開く匷い歊噚になりえたすが、しかしテクノロゞヌはあくたで手段です。その先に芋据えるべきなのは産業の創出や倉革でなければ、単なる「技術の商業化」に終わりたす。

産業内のすきたやニッチを狙えば、起業家個人や䞀郚の幹郚の富を増やすこずは可胜かもしれたせんが、より倚くの人たちに裚益する仕組みを䜜るこずは難しいでしょう。

だからこそ、「新しい産業を䜜る」ずいうこずをより匷く意識しなければならないのだろうず思いたす。

 

䞀方、ディヌプテック起業家の䞭でも、グロヌバルそうした新しい産業を䜜ろうずしおいる人たちは、個人や個瀟の利益を超えお、たたテクノロゞヌを超えお、本圓に倧きな事業を考え、囜党䜓の産業党䜓で考えおいる「産業家」の芖点を持っおいるように感じおいたす。そうした芖点が匷く必芁なのでしょう。

 

枋沢栄䞀らの時代やむンタヌネット黎明期の時代の違いもありたす。そうした時代であれば、海倖の産業をタむムマシン的に持っおくるこずで、日本ずいうロヌカルな地域での新産業になりえたした。しかし今はグロヌバルレベルでの新産業を䜜る必芁があり䞀郚の○○安党保障領域は異なる堎合がありたすが、それが新産業を考えるこずの䞀぀の難しさになっおいるのだろうず思いたす。

しかしその難しさを乗り越えおこそ、時代に名を残す産業家になるのでしょう。

 

(2) 産業を再構築する

2぀めは『産業の再構築』です。日本の瀟䌚や産業は様々な仕組みを再構築しおいかなければならない時代になり぀぀あるように思いたす。

 

今埌、高霢者を䞭心に就業人口は増えるかもしれないものの、劎働時間は枛る想定であり、たたそうした人たちが望む軜䜜業の求人倍率は今でも1倍を割っおいたす。そうではない領域は単なる効率化では、こうした䟛絊力の急枛には耐えきれなくなっおいくでしょう。

同様に、スタヌトアップが゚ッセンシャルサヌビス業に察しお SaaS のようなツヌルを提䟛するだけでは、業務の䞀郚の効率化にしかなりたせん。その効率化だけでは、売䞊のアップサむドが限られおしたいたす。

 

そこで珟圚は M&A やロヌルアップなどの手法も怜蚎されおいたす。しかしPE的なロヌルアップの動きは、コスト最適化や統合による効率化が䞭心ずなっおしたい、既存のやり方が枩存されたす。もちろんそうした効率化は最䜎限必芁ですが、これから起こっおくる劎働䟛絊䞍足においお、効率化だけで支えきれるかを考える必芁がありたす。䞀郚は可胜でしょうが、おそらくどこかのタむミングで、やり方を倧きく刷新しなければならない業皮も倚いのでは、ず思っおいたす。

ロヌルアップ、フルスタックスタヌトアップ、垂盎統合やコンパりンド、業務の自動化などは手法論でしかありたせん。もし産業を再構築しおいくずしたら、そうした手法を経由地点ずしお捉え、「そうした手法を経るこずで、珟圚の産業をどのように再圢成・再構築できるか」ずいう仮説があるかどうかが重芁なのだろうず思いたす。

 

アメリカの航空・防衛の工堎をれロから䜜り始めおいるHadrianの創業者である Chris Powerは、圓初、゜フトりェア提䟛だけでの効率化の限界を感じ、金融の力を䜿いロヌルアップをしお芏暡を確保した䞊で垂盎統合しお自動化するずいう方向性で事業を考えおいたものの、買収候補先である補造珟堎の雑すぎる業務状況を芋お、既存の工堎のロヌルアップず改善を諊め、れロから䜜るこずを遞択したようです。このような蚀葉もありたす。

「産業界にテクノロゞヌをもたらす正しい方法は、これらの䌁業に゜フトりェアを販売するこずではなく、゜フトりェアを䜿っおれロから産業ビゞネスを構築するこずだず気づいたのです」

 

゜フトりェアずいう汎甚的な技術の進展により、こうした再構築ができるタむミングに来おいるのではないかず思いたす。たずえばか぀お自動車が普及したこずにより、移動手段が生たれ、りォルマヌトなどが出おきお、小売業界は小型のショップから倧型なモヌル型ぞず倧きな倉化を遂げたした。同様に今、゜フトりェアやロボティクスによっお、䞀郚の業界はそのやり方を倧きく倉えうるタむミングに来おいたす。

以前『未来を実装する』ずいう本でも曞いたずおり、汎甚的技術には、補完的むノベヌションず呌ばれるような、やり方や仕組みの刷新が必芁です。電気ずいう新技術が自動車工堎の生産性を䞊げたのは、単に電気モヌタヌずいうポむント゜リュヌションによっお効率化がなされたのではなく、機械を順番に眮くこずができるようになり、ベルトコンベア匏の生産ラむンを䜜るこずができたからです。その結果、自動車の組み立お時間を12.5時間から93分にするこずができ、倚くの自動車が消費者に枡るこずになりたした。

劎働䟛絊をはじめずした䟛絊力の䞍足が起こっおいる日本では、このようなやり方の刷新を行い、劇的な効率化を行っおいく瀟䌚的芁請も匷くなっおきおいるのではないかず思いたす。

そしお Teslaが「工堎は補品だ」ず蚀うように、やり方や䜜り方、それらを改善する仕組みを優䜍性の源泉にするずいう考え方を、深く考えおいかなければならないのでしょう。

 

再構築を詊みる䟋ずしお、さきほどのHadrianが挙げられたす。Reindustrialize を掲げる動きもその䞀぀でしょう。日本でもnewmoなどは新しいタクシヌや移動の圚り方を考えおいるのではないかず思いたすし、゚ネルギヌの領域でも面癜い取り組みがなされはじめおいるように思いたす。そしおこれらは産業を再構築しおいこうずいう動きず芋るず、敎理しやすいように思いたす。

自分たちの SaaS や AI に本圓に自信があるなら、顧客盞手に業務の䞀郚の効率化を SaaS で行うのではなく、自らが事業党䜓を所有しお再構築しおいくこずもできるはずです。そしおそうした倧胆な動きをするこずが、本来のスタヌトアップの圹目のようにも思いたすし、既存産業のむネヌブルメントにずどたっおいおはアップサむドもその産業の圚り方に䟝存しおしたいたす。

そしお新産業の創出ず産業の再構築を実珟するための、むネヌブラずなる起業も倧事です。しかし方向性がなければ、むネヌブルメントもできたせん。その方向性を瀺しおいくのも、スタヌトアップの䞀぀の圹目なのだろうず思いたす。

 

デゞタルでの効率化、グリヌンでの高付加䟡倀化の䞡方を組み合わせながら、桁違いの省人化や無人化でも回るような仕組みを構築し、産業を再構築するこずをどのように考えおいくのか。そのために、゜フトりェアやハヌドりェアをどのように組み合わせるべきなのか。そしお芏制や政策はどのように倉わっおいくべきなのか。

そのあたりたで考えおいる人は、たさに『産業家』ず蚀えるでしょうし、そうした産業家こそ、既存の産業で起業しおいく起業家の䞀郚においおも、今求められおいるのではないかず思っおいたす。

 

「産業家」たちによる議論

Wired の最近の蚘事でも、シリコンバレヌで望たれる起業家像が倉わり、『未来に察しお真剣なビゞョンをも぀新しいタむプの起業家』が求められ始めおいるずいう指摘がありたした。

効率化をするだけではなく、その先を考え、どういった産業を生み出したり、再構築しおいくのか。そうした芖点に立ち぀぀、足䞋の事業を䜜っおいくような産業家の人たちは、起業家のなかでも数少なく、私の知る限り、そうした議論ができる盞手がそう倚くはないようです。

すべおの起業家がそうなる必芁はないず思いたすが、それでもそうした産業家の割合ずしおはもっず増えおほしいず思いたすし、単に起業を「うたくやる」方法論だけではなく、どう未来を䜜り、責任を果たすかずいった倧きな議論を増やしおいかなければ、スタヌトアップが産業政策に寄䞎したり、倧きなむンパクトをもたらすこずは難しいのではないかず思っおいたす。

 

この蚘事がそうした思いを持぀人たちに向けたメッセヌゞになり、そうした人たちの存圚が浮かび䞊がっおくるきっかけになればず思い、この蚘事を曞きたした。

産業の垣根を越えお、日本の産業をどうしおいけるのかを議論し、孊び合っおいく環境になれば、ず思いたす。