『仮説行動』という本を 2024/12/4 (水) に出すことになりました。
『解像度を上げる』に続き、ビジネスパーソン全般を読者として想定した本で、書名の通り、今回は仮説についての本です。
思い
「すでにたくさんの仮説の本があるのに、なぜ改めて仮説の本を書いたのか?」という疑問を持つ人もいるのではと思います。
たとえば20万部以上売れている『仮説思考』(2006年発刊)など、古くから読まれている書籍もありますし、今でも毎年何冊かは仮説についての本が出ています。
そんな中で、本書を出そうと思ったのにはいくつかの理由がありました。主な理由の2つは以下の通りです。
- 仮説の基礎的な考え方をまとめたい
- スタートアップや新規事業における仮説の扱い方をまとめたい
前者は、これまでの仮説に関する考え方をもう少し精緻化し汎用的にしてみたい、という思いでした。
また後者については、スタートアップのような『新しいこと』をしていくときに必要な仮説の用い方や扱い方は、従来の仮説の本とは少し違うのでは、と感じていたところがあり、その部分をまとめました。
その結果、コンサルや大企業を暗黙的に前提とされていた仮説の本とは、多少違うところを出せたのではないかなと思います。
本書の違い
多くの部分は共通していますが、以下の3点が従来の書籍と大きく違うかなと思います。
- 思考ではなく行動の重視
- 仮説を現実にする方法
- 大きな仮説の作り方
その他の違いについては書籍の冒頭でも書いていますので、ぜひ読んでみてください。
多くの人や学生が『新しいこと』をやるように求められている中、本書の何かが多くの人に役に立つことを願っています。
本の表紙の思い
出版社は英治出版様、表紙のデザインは tobufune 様です。両社とも、『未来を実装する』『解像度を上げる』に続き、今回もご担当いただきました。
表紙の躍動感溢れる文字は「行動」を示しているように見えますし、文字が徐々に修正されているような動きは、仮説検証を経てより正しい答えに向かっているような印象を与えてくれます。
今回も書店で目立つのでは、と思います。
すでに書店様からは結構な発注も来ているそうです。ぜひ書店で手に取ってみてください。書店の皆様もどうぞ宜しくお願い致します。
執筆の裏話(かなり遅れました…)
2年ぐらい前に記事で書いたとおり、この本は『解像度を上げる』に含める予定だった内容です。2022年時点である程度書けていたので、本当は2023年に出したいと思っていて、NewsPicksの2023年の1月の記事でも2023年に出ると言及して貰っていたのですが、本業が忙しく、予想以上に時間がかかってしまいました。
ただその分、当時よりも中身はかなり洗練されたように思います。
『解像度を上げる』の中に入っていたものをバージョン1だとすると、今はバージョン3ぐらいになっています。そしてバージョン1だと8万字だった内容が、その後色々と加えて最大30万字ぐらいまで膨らんだ後、最終的な着地は20万字弱ぐらいの本になりました。ビジネス書の平均文字数が10万字だそうで、その約2倍の文字数です。
でも値段は一般的な本よりもちょっと高いぐらいなので、「文字数ベースでは2冊分」「基礎編と発展編が2つとも入っている」というお得な価格設定だと思って(笑)、ぜひ手に取ってください。
次の書籍に向けて
私の中では、前著を『解像度本』、今回を『仮説本』と呼んでいて、ビジネスパーソン全般向けの書籍として書いています。
これらに加えて、リソースフルネスをテーマにした『リソース本』も書きたいと思っており、その3冊でスタートアップ系のノウハウを抽象化したビジネス全般向けの書籍は一通りまとめ終えられるのかな…と思っています。そちらも少しずつ書き進めているので、ゆっくりとお待ちいただければと思います。
(キャリアに関するブログ記事をまとめるなどもしたいのですが……いつになることやらです。)
最後に
改めて、『仮説行動』は12/4 発売です。ご興味ある方はぜひご予約ください。Kindle版もすぐに出ると思います。
この本を通して、「現時点での小さく正しい仮説」を見つけるだけではなく、「未来の大胆な仮説を作り、それを実現していく」ための方法がお伝えできれば嬉しいです。
(補足)関連するスライド
どこかのタイミングで『解像度を上げる』のように、『仮説行動』のスライドを公開できればと思いますが、ちょっといつ書けるか分からないので、すでにいくつかの仮説に関するスライドを紹介しておきます。『未来を実装する』の校正が終わり、時間が空いた2020年の年末年始に作っていたものなので、4年ぐらい前のもので、少し今の考えとは違っていますが…。