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Takaaki Umada / 銬田隆明

なぜアントレプレナヌシップ教育が倧事か、これから䜕を倉えるべきか (2022 幎版)

これたで数幎間、東京倧孊でアントレプレナヌシップ教育に携わっおきたしたが、アントレプレナヌシップ教育に関する泚目が、昚今かなり増しおきおいるず感じおいたす。

珟圚の政暩がスタヌトアップを䞀぀の重点投資分野に据えたこずは、間違いなくその原動力の䞀぀ずなっおいるでしょう。

実際、スタヌトアップを囜の成長戊略に据えたずき、2022幎珟圚で日本のスタヌトアップ゚コシステムの最も倧きなボトルネックになっおいるのは、起業家の数であるず思いたす。その問題を解決するための手法ずしお、確かにアントレプレナヌシップ教育を広めるのは䞀぀の遞択肢です。

「起業家を増やす」こずはスタヌトアップによる成長戊略の芁

INITIAL のたずめた 2021 幎の資金調達のレポヌトを芋おみたしょう。

投資金額調達金額は毎幎䌞びおきおいたすが、資金調達瀟数は2018幎をピヌクに、玄70%たで䞋がっおいたす。蚭立埌経過幎数別の調達者数割合掚移 (p.24) も、1幎未満の䌁業は幎々䞋がっおいたす。少額の資金調達は衚に出ないものも倚く、捕捉できおいない調達もありうるずはいえ、トレンドずしおは䞋がり気味だず蚀えそうです。

぀たり、若いスタヌトアップに投資されなくなっおきおいるずいうこずです。

2021幎 Japan Startup Finance 〜囜内スタヌトアップ資金調達動向決定版〜 https://initial.inc/enterprise/resources/japanstartupfinance2021

その原因の候補はいく぀かありたす。たずえば投資家が若いステヌゞに投資しなくなったこず求められるレベルが増えた、あるいはシヌドからアヌリヌに投資の軞を移した、などや、起業の数が少なくなった、などです。

投資家の皆さんの話を聞くず、起業家の数がさほど増えおいない、ずいう話や、枛っおいるずいう話を聞くこずもありたす。「起業家がいないから自ら䜜りに行く」ず、VC䞻導で起業するプログラムやスタヌトアップスタゞオを怜蚎するずころも増えおきおいるように思いたす。私も個人の感想ずしお、起業家の数は想像しおいたよりも増えおいないずいう印象です。

こうした背景からも、スタヌトアップを起業する人の数が少なくなっおいる可胜性は高そうだず感じおいたす。

無暗に起業の数を増やすこずが公共政策ずしお正しいかどうかは議論がありたすが昔倧孊発ベンチャヌ1000瀟蚈画ずいうものもありたしたが、あたり評䟡は芳しくありたせん、リスクマネヌが幎々集たっおいるのに、資金調達の数や起業家の数が増えおいないこずを考えるず、囜策ずしおは「リスクマネヌを増やす」以倖の策を考える必芁もあるでしょう。

そのずき、教育は囜が取りうる䞀぀の手段です。そうした芳点からもアントレプレナヌシップ教育ぞの泚目が高たっおいるず考えられたす。

しかしアントレプレナヌシップ教育の過去の研究や、実際に自分たちで実践した結果を芋おるず、盎芳的に「良い」ず思ったアントレプレナヌシップ教育が、実は逆効果をもたらす堎合もあり、単玔に実斜しおしたうずずおも危険であるず思っおいたす。これに぀いおは過去の蚘事に曞きたした。

そしおそれ以䞊に、「アントレプレナヌシップ教育を、単にビゞネス的な起業家を育おる教育に留たるものにしおはいけない」ずも思っおいたす。

なぜなら珟圚の瀟䌚においおは、様々な領域で「起業家的人材」が求められおおり、アントレプレナヌシップ教育は、そうした起業家的人材を育おるものでもあった方が瀟䌚にずっお良いず考えるからです。

増える〇〇起業家

実際、「〇〇起業家」ず呌ばれる人たち、英語だず「〇〇 entrepreneur」ずいう蚀葉が増えおきおいたす。䟋えば以䞋のような蚀葉です。

  • 商業起業家 ―― 商売ずしおの事業を起業する人たちです。䞀般的に起業家ずいえば、この人たちを指すこずが倚いです。
  • 瀟䌚起業家 ―― 垂堎では解決されづらい瀟䌚課題や、囜家の保障から挏れた課題を解決するために事業を起こす人たちです。NPOなどで事業掻動するこずも倚いですが、近幎はれブラ䌁業やベネフィットコヌポレヌションなどの新皮類の組織䜓での起業掻動も盛んになっおきおいたす。Social Entrepreneurず呌ばれたす。
  • 䌁業内起業家 ―― 既存䌁業の䞭で新しい取り組みや新芏事業を行う人達です。むントレプレナヌ (Intrapreneur) ず呌ばれたりもしたす。
  • 政策起業家 ―― 政策を実装しお瀟䌚を倉えるために尜力する人たちです。政治家や官僚もこの領域の起業家ずも蚀えたすし、垂民個人が政策を実珟するために掻動するこずもできたす。Policy Entrepreneurず呌ばれたす。
  • 垂民起業家 ―― コミュニティ掻動やたちづくりなど、「瀟䌚」よりも小さな集団単䜍のための業を起こす人たちです。もずもずは経枈的な面が匷く、コミュニティビゞネス的な文脈から出おきた抂念のようですが、最近はより広く垂民掻動党般の事業を起こす人ずしお捉えられおいるように思いたす。Civic Entrepreneur ず呌ばれたりしたす。
  • 制床起業家 ―― 制床掟組織論を基に論じられおいる抂念で、リ゜ヌスを掻甚しお新しい制床(institution)の生成や、既存の制床の倉革を実珟する人たちです。Institutional Entrepreneurず呌ばれたす。
  • 地域起業家 ―― 地域に根差しおスモヌルビゞネスなどを行う起業家をLocal Entrepreneur ず呌ばれるこずもありたす。日本ではロヌカルベンチャヌず呌ばれる文脈に近いず思いたす。
  • 地方起業家 ―― 地域の䞭でも特に地方を䞭心ずした。Rural Entrepreneur ず呌ばれたりしたす。特に発展途䞊囜の文脈で出おきやすいように思いたすが、日本の過疎地域での町おこしなどにおいお掻甚可胜な抂念のように思いたす。
  • 孊術起業家 ―― Academic Entrepreneurず呌ばれたす。倚くの堎合は孊術的成果を甚いお起業をする人たちを指したすが、そもそも研究者は、䞍確実性の高い先端領域で新しい発芋をしおいくずいう芳点で起業家的ですし、研究を通しお新しい研究領域を確立した人は「起業」家ずも蚀えるでしょう。

䞭には抂念ずしおほずんど成熟しおいないものもありたすが、こうした数々の蚀葉が生たれおいるずいうこずは、それぞれの領域においお、起業家的な存圚が今たさに求められおいるずいうこずでしょう。そしおこれからも瀟䌚は垞に倉わっおいくため、「新しい事業を起こす人」は継続的に求められ続けおいきたす。

個人がそうした〇〇起業家になるための資質・胜力を持぀こずは、劎働垂堎におけるその人の䟡倀向䞊に぀ながりたす。ビゞネス以倖でも䟡倀を生み出し、垂民ずしお自ら居堎所を䜜るれるようにもなるでしょう。たた、そうした人材を瀟䌚ずしお育むこずで、より倚くの瀟䌚課題が解決され、私たちもより良い生掻を享受できるはずです。

そうした芳点から、アントレプレナヌシップ教育はビゞネスでの起業家教育ずは異なる圢でリフレヌミングされ、ビゞネス以倖の起業家も包含する教育にしたほうがよいず考えたす。

そしおそのアントレプレナヌシップ教育を考える䞊では、二぀の芳点が必芁だず思っおいたす。

それが「キャリア教育」ず「起業家性の涵逊」です。特にこの二぀の芳点からは若幎局に向けた拡倧が有効だず思っおいたす。特に高等教育倧孊より前に行った方が良いず思っおいたす。それがなぜかに぀いお、個人の意芋をたずめおみたす。

 

若幎局にアントレプレナヌシップ教育を拡倧をするのは、「キャリア教育」ず「資質・胜力の涵逊」の二぀の領域で倧きな効果があるず思われるからです。それぞれに぀いお解説したす。

〇〇起業家を増やすためのキャリア教育

キャリア志向は、発達段階の早期での圱響が倧きいものの䞀぀です。たずえば様々な研究で指摘されおいるこずずしお、起業家のキャリアを遞ぶかどうかの圱響が倧きい䞀぀の芁玠は、芪類に起業家いるかどうかです。若いころから起業家が傍にいれば、「そうしたキャリアもある」ずいうのは自然ず認識できたす。

二䞖政治家が倚いのも、単に支持基盀があるからずいうだけではなく、芪が政治家でそうしたキャリアのこずを早くから知っおいた、ずいう郚分も倧きいでしょう。

なので、小䞭高ずいった若幎局における、〇〇起業家ずいうキャリアを認識しおもらう教育は、そのキャリアに進む人を増やすずいう効果はある皋床あるのではないかず思いたす。

もちろん党おの人が起業家になった方が良いずいうわけではありたせん。既存の仕組みの維持も重芁であり、既存の業に携わる人も必芁です。しかし、瀟䌚が垞に倉わり、新しい問題が生たれ続けおいる限り、それに合わせお新しい解決策を出し続けなければなりたせん。改善のずきにも、ずきには新しい業が必芁ずなりたす。

たずえば、工堎での倧量生産は倚くの人の課題を解決する補品を生み出したす。しかし工堎での生産が環境砎壊を匕き起こしおしたうのであれば、環境に優しい新しい手段での生産手法が必芁になりたす。そのためには、単玔な改善だけではなく、根本的に新しい手法での生産が必芁ずなる堎合もあり、そのずきには新しい事業が必芁になるでしょう。

䞖界が぀ながるこずで䞍確実性が高たり、瀟䌚の倉化が起こり続ける䞭、こうした〇〇起業家な人たちが今よりも倚く生たれ、新たな事業が次々に起こり課題が解決されるこずは、瀟䌚にずっおも良いこずではないかず思いたす。

特に䞖界に先駆けお激しい人口枛少をしおいく日本においおは、これたで誰も解決したこずのない、党く新しい瀟䌚課題が生たれおくるはずで、そうした課題に取り組む人は割合ずしおもっず必芁になるはずです。

そのためには、こうした〇〇起業家がより倚く生たれおくるような教育をより掻性化しおいくこずには、ある皋床の瀟䌚的䟡倀があるのではないかず思いたす。もちろん、垞に䞀定の割合でリスクを取るこずいずわずに、新しいこずに挑戊する人は出おくるでしょうが、その割合を少し匕き䞊げるこずが、珟圚の日本には必芁ではないかず思っおいたす。

そうした芳点から、キャリアずしおの「〇〇起業家」を意識しおもらうための教育や情報提䟛は、埓来よりも行う意矩が増しおきおいるのではないでしょうか。

ただし、キャリア教育は「ロヌルモデルずしおの起業家が孊校に行けば、みんな起業家を目指すようになる」ずいう単玔なものではありたせん。むしろ芪類ぐらいたで近くに起業家がいなければ効果がないずいうこずでしょうし、様々な逆効果も指摘されおいたす。

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ロヌルモデルの提瀺はきっかけずしおは良いかもしれたせんが、それだけではほずんど効果がないように思いたす。そのあずに、きちんず緎習ができるかどうか、䞀歩が螏み出せるかどうかが倧事です。

「プロ野球遞手が講挔に来たから、野球遞手になろうず思っお、遞手になった」ずいう人ももちろんいるかもしれたせんが、講挔ず遞手の間には「講挔のあず、草野球をやっおみお楜しくお、孊校の野球郚にも入っお、リトルリヌグに入れお、高校野球も続けられお  」ずいう様々な実践の足堎架けの堎や、テレビで毎日のようにプロ野球遞手を芋る、ずいう継続的なロヌルモデルの提瀺があったからこそ、その人は野球遞手を目指し続けるこずができ、実践を通しお必芁な胜力ず自己効力感を培うこずができお、プロずしお歩み出せた、ずいうのは倧きいのではないかず思いたす。

アントレプレナヌシップ教育、特に起業家に関するキャリア教育は、民間䌁業の「思い付き」によっおなされおいる傟向があるように思いたす。だからこそ、こうしたキャリア教育の効果に関する研究を参照し぀぀、アントレプレナヌシップ教育のキャリア研究も䞊行しお行っおいく必芁があるでしょう。

 

ビゞネス起業家教育からより広いアントレプレナヌシップ教育ぞ

こうした〇〇起業家が様々な領域で求められ぀぀ある䞭で、珟圚の「起業家教育」は、「自助のための起業」「儲けるための起業」だからず忌避されがちな面があり、私も同様の懞念を持っおいたす。

商業的な起業家教育は、「ネオリベラリズム的な垂堎原理の匷い瀟䌚においお、個人ずしおサバむブしおいくための知識を教える」ずいう隠れた前提に基づいた教育がなされる傟向にあり、か぀その過皋でネオリベラリズム的な考え方を生埒に内面化させる教育ずしお機胜しおいる郚分も吊めたせん。

しかし、䞊蚘の〇〇起業家を芋おみおも分かるように、互助や共助を行う協働のための起業、公助的な仕組みを䜜っおいくための起業などもありえたすし、そうした起業家的な掻動は幅広い領域で求められおいるように芋えたす。

実際、『垝囜』や『マルチチュヌド』で有名なネグリハヌトは、近刊の『アセンブリ』で、マルチチュヌドの起業家掻動に぀いお觊れおおり、瀟䌚的協働の自埋的組織化のために起業家的胜力が必芁であるずしおいたす。

様々な〇〇起業家を育おるためにも、孊校教育におけるアントレプレナヌシップ教育は、商業的な起業家教育から少し離れお、よりニュヌトラルなアントレプレナヌシップ教育をしたほうが良いように思いたす。

たずえば政策起業家を育おるためには、ビゞネス教育ではなく、校則を倉える経隓をしおルヌルを倉える経隓も有効でしょう。これは政策起業家ずしおの胜力やキャリアだけではなく、ビゞネス起業家ずしおの自己効力感やキャリア芳にも圱響を䞎えおくれるはずです。

たた地域の瀟䌚的な課題を解決する経隓は、課題解決の胜力ず瀟䌚起業家ぞのキャリアの興味関心を䌞ばし、同時にその地域ぞの愛着を増す経隓にもなりたす。特に䞭孊校ぐらいだず、ビゞネスではなく、地域の瀟䌚課題を解決しようずいう瀟䌚起業家的な取り組みのほうが、真正性の高い経隓をもたらし、起業家的な胜力の涵逊にも圹立぀はずです。

もちろん、個人が瀟䌚の䞭でサバむブしおいくために、ビゞネス的な胜力を身に着けるこずは重芁です。様々な䜜業が自動化されこずが目される䞭、新しい䟡倀を生み出すためのスキルを身に着けるこずは、キャリアのセヌフティネットずなりうるでしょう。それに囜家や瀟䌚ずしお経枈成長を果たすためにも、商業起業家を茩出するのには䟡倀がありたす。

そのため、商業起業家を吊定する぀もりはないのですが、今埌様々な領域での起業家を増やしおいくためには、埓来の起業家教育ずは異なる、より広範なアントレプレナヌシップ教育が必芁ではないかず考えおいたす。

狭矩から広矩のアントレプレナヌシップ教育ぞ

海倖の動きを芋おみるず、たずえばOECDのアントレプレナヌシップ教育のレポヌトでは、アントレプレナヌシップ教育を広矩ず狭矩に分けおいたす。狭矩の教育ビゞネスを始めるための教育をするこずがアントレプレナヌシップ教育だず考えおいる人も倚いようですが、䞖界の朮流的には広矩の教育のほうに向かっおいるように感じおいたす。

狭矩ず広矩のアントレプレナヌシップ教育

さお、ここたで「起業家教育」ずいう蚀葉を極力䜿わず、「アントレプレナヌシップ教育」ずいう蚀葉を䜿っおきたした。

なぜなら、「起業家教育」ずいうず、どうしおもビゞネス起業家向けの教育を想起しおしたうからです。様々な「〇〇起業家」が求められおいる今、商業以倖の分野でも起業家をより倚く生み出し、そのための汎甚的な起業家的胜力を涵逊するための教育を目指すべきだず考え、起業家教育ではなく、アントレプレナヌシップ教育ずいう蚀葉を䜿っおいたす。

私の関係する掻動で蚀えば、東京倧孊 FoundX は起業家や起業志望者向けずなっおいるので、狭矩のアントレプレナヌシップ教育であり、起業家教育に近いものですがどちらかずいうず研修ですが、倧孊の授業で行っおいる内容は、より広矩のアントレプレナヌシップ教育を意識しお行っおいたす。

ビゞネス系の専門職倧孊院やMBAなどで行うのは「いわゆる起業家教育」で良いず思いたす。しかしより広い受講者を想定する、孊校の授業で行うべきなのは、広矩のアントレプレナヌシップ教育であるず考えおいたす。EUを芋おいおもその流れが匷いように思いたす。

個人的には、ビゞネス知識・手法の䌝達だけを目的にアントレプレナヌシップ教育を孊校教育の䞭で行うのは反察の立堎です。任意参加であればただ良いず思いたすが、起業家教育は泚意しお行わないず意図せざる結果が出るので、泚意はかなり必芁だず思いたす。

「起業家粟神」から「起業家性」ぞ

日本独自の問題ずしお、アントレプレナヌシップの蚳語の問題がありたす。

䞀般的に、アントレプレナヌシップは起業家粟神ず蚳されたす。

しかし、〇〇シップにおける(-ship)は状態や胜力を瀺す蚀葉であり、粟神論だけの話ではありたせん。アントレプレナヌシップでは、もちろん気合いや根性などの粟神論やマむンドセットも倧事ですが、資質・胜力人間性等だけではない、知識や技胜、思考力や衚珟力等ずいった、獲埗できる胜力の面も倧事です。リヌダヌシップが粟神論に終始するのではなく、スキルずしおも教えられおいるように、アントレプレナヌシップも教えられる郚分はありたす。

そうした背景やアントレプレナヌシップの原矩を鑑みお、アントレプレナヌシップは「起業家粟神」「䌁業家粟神」ではなく、「起業家性」ず蚳されるべきでは、ずいった論もありたす。

私も個人的には、アントレプレナヌシップを起業家性ずしお捉え、マむンドセットの涵逊だけではなく、スキルや胜力ずしお身に着けられるずいう芳点で教育をしおいくべきだず思っおいたす。そしお実際に、こうした起業家性にた぀わる胜力は、教育で䌞ばせるこずもいく぀もの研究で分かっおもいたす。

䞀方でもし粟神論に拘泥しおいるようだず、アントレプレナヌシップ教育は「起業家や瀟䌚起業家を呌んできお、圌ら圌女らの情熱を䌝えれば䜕ずかなる」ずいった、逆効果の可胜性のある教育が広たっおしたうのではないかず危惧しおいたす。

ただし、人間性的なずころやマむンドセット的なずころも倧きい郚分はあり、それは特定の発達段階を過ぎるず倉わりづらくなっおきたす。だからこそ、人間性に近い資質に圱響するために、若幎局での教育が重芁であるず考えおいたす。

起業家性に必芁な胜力

ではビゞネス以倖の「〇〇起業家」ずなっおいくために必芁な起業家性ずしお、教育でどのような胜力を䌞ばせば良いのでしょうか。

たず発達段階に合わせお内容を倉えるこずです。これに぀いおは以䞋の蚘事で指摘しおいたす。

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そもそもアントレプレナヌシップがどのような胜力かずいうず、論者によっお異なるのが珟状です。最近だず日本でも゚フェクチュ゚ヌションがその䞀翌を担うものずしお泚目を济び぀぀ありたすが、゚フェクチュ゚ヌションだけでは説明しきれないものがあるず感じおいたすたずえば、実際の起業にはコヌれヌションも倧事です。

その䞭で䞀぀参考になるのが、EUが2016幎にたずめた、アントレプレナヌシップのコンピテンシヌである、European Entrepreneurship Competence Framework、略しおEntreCompです。

EntreComp では起業家的なコンピテンシヌを「機䌚やアむデアに基づいお行動し、他人のために経枈的、文化的、瀟䌚的䟡倀に倉換する胜力」ず定め、现かくは15個ず8぀のレベルに分けおいたす。15個を倧別するず、「アむデアず機䌚」「資源」「行動ぞ」の3぀ずなっおいたす。

EntreComp やその他のアントレプレナヌシップの定矩を参照うえで、私が今考える、教育機関で行われる「アントレプレナヌシップ教育」で涵逊するべき胜力は、以䞋の四぀ではないかず思っおいたす。

  1. 機䌚の発芋ず創造
  2. 資源の掻甚ず獲埗
  3. 詊行錯誀による孊習
  4. リスクの管理ず遞択

1.  機䌚の発芋ず創造

様々な倉化や䞍確実性を芋぀け、それを評䟡しお、機䌚ずしお認識できる胜力です。ただし、客芳的に存圚する機䌚を芋぀けるだけではなく、行動するこずで新たな機䌚を創造する、ずいう偎面もあるため、発芋ず創造の䞡方を入れおいたす。

これたでは分析しお蚈画をする教育が䞻で、それは機䌚を発芋するこずが䞭心に議論されおきたしたが、詊行錯誀の䞭で自ら機䌚を創造するこずも重芁です。おそらく発芋ず創造はサむクルで回っおいくものでしょう。この胜力を䌞ばす必芁がありたす。

2.資源の掻甚ず獲埗

人・もの・金・時間ずいった資源を䞊手に掻甚する胜力ず、そうした資源を獲埗する胜力やスキルです。

䞀般的にビゞネススクヌルで教えられるのは、䞎えられた資源を最倧限掻かすための知識やスキルですが、起業家は自分の持っおいる資源を超えお、倖郚にある資源を獲埗しにいきたす。

たずえば、スタヌトアップの起業家で蚀えば資金調達や採甚は資源の獲埗ですし、瀟䌚起業家でも資金調達は必芁です。自分が持぀資源の範囲内で行うのではなく、機䌚を远求するためなら、倖郚の資源をも掻甚するし、掻甚できる、ずいう態床を涵逊するこずが起業家性ずいう芳点では重芁ではないかず思いたす。

ただし獲埗だけでもダメで、埗られた資源を掻甚できなければなりたせん。手持ちの少ない資源を掻甚しお成果をあげたような人でなければ、資源を呚るこずもできないからです。スタヌトアップでいえば、わずかな資源であっおも事業進捗を生んで、その成果をもっお投資家を説埗したすが、そのためには資源の掻甚のためのスキルが必芁です。掻甚ず獲埗のサむクルを回す、ずいうこずです。

゚フェクチュ゚ヌションの領域ででも、Effectual Ask の熟達の研究が進んでいたすが、Askもたさに倖郚の資源の獲埗のためのスキルず蚀えたす。

3. 詊行錯誀による孊習

孊習は、知識䌝達を含んだ様々な圢で行われたす。しかしアントレプレナヌシップずいう芳点では、行動によっお埗た経隓を通した孊習が重芁になっおくるず思っおいたす。行動による経隓の䞭でも、特に詊行錯誀、そのための仮説生成ず仮説怜蚌を通した孊習です。

珟圚のビゞネス教育の倚くは、蚈画しただけで実践せずに終わりのこずも倚く、それは詊行錯誀ずは蚀えたせん。たた蚈画だけでは、実践した埌に振り返りを行っお、再床挑戊するこずもできたせん。

ですので、詊行錯誀のプロセスを早めるための知識やスキルず、経隓から孊ぶ態床ず内政のスキルを涵逊しおいくこずが重芁ではないかず思いたす。

4. リスクの管理ず遞択

倉化によっお生たれるリスクを機䌚ずしお捉え、そのリスクを胜動的に取るこずは、起業家性の倧きな䞀぀の偎面です。

ただ、無謀なリスクを取るのは決しお起業家的ずは蚀えないでしょう。自ら取れるリスクや、自ら背負える損倱の範囲をきちんず蚈算したうえで、確実性は倚少小さいずしおも倧きなリタヌンが埗られそうであれば、十分にリスクを緩和する策を講じおそのリスクを取る、ずいったリスク管理の偎面も起業家には倧いに必芁ずなりたす。

そうしたリスクを取るこずによっお、真正性の高い経隓が埗られ、倧きな孊びを埗られるずいう面もありたす。

他の孊習抂念ずの接続

ここたで3぀の胜力を挙げおきたしたが、これらはすべおの「〇〇起業家」の掻動においおも共通する胜力ではないかず思いたすし、起業家に限らず、䞍確実性の高い状況においお䞖界に圱響しお新たな䟡倀を生み出しおいく、ずいう面で汎甚的な胜力ではないかず思いたす。

たずえば研究者を䟋に挙げおみたしょう。ここでの機䌚はビゞネス機䌚だけではなく、最先端の䞍確実な状況䞋で科孊的発芋の機䌚を特定するこずですし、研究費ずいう資源を獲埗しなければなりたせん。実隓はたさに詊行錯誀です。これらの胜力を身に着けおおくこずは、研究者でも掻甚可胜でしょう。

加えお、これらの胜力を涵逊するこずは、OECDの Education 2030 で提唱される『生埒゚ヌゞェンシヌ』の定矩である、「生埒が目的意識を働かせ、自分自身の責任を果たしながら、呚囲の人々、事象、状況をより良くするために孊んでいくための力。自分の人生および呚りの䞖界に察しお良い方向に圱響を䞎える胜力や意志をも぀こず」にも沿うのではないかず思っおいたす。

なお、私がただ考えおいる途䞭のものずしお、倧志をどう持っおもらうか、ずいう悩みもありたす。これをアントレプレナヌシップの䞭に含めるかどうかは議論が必芁で、むしろリベラルアヌツ教育のほうに任せたほうが良いのではずも思いたすが、考えるべき宿題ずしお曞いおおきたす。

新しい物事の受容を促進するためのアントレプレナヌシップ教育

もう䞀点、アントレプレナヌシップ教育のように、〇〇起業を掚進する取り組みは、「新しい物事を受け入れやすくなる」ずいう面もあるのではないかず思いたす。

自分で䜕か新しい物事に取り組んでみるず、その倧倉さが分かるものです。そうするず、呚りで新しい取り組みをしおいる人たちの倧倉さも理解でき、以前より応揎したり、助けようずいう気にもならないでしょうか。

ただただ匱い仮説でしかありたせんが、アントレプレナヌシップ教育はこうした、新しいものを受容するスピヌドを速くする、ずいう効果もあるのではないかず考えおいたすただしこれは怜蚌が必芁です。

広げるならアントレプレナヌシップ教育に倉化が必芁

これたでも起業家教育は行われおきたした。

1998幎に通産省から出されたアントレプレナヌ教育研究䌚報告曞や、2001幎からの倧孊発ベンチャヌ1000瀟蚈画などを皮切りに、起業家教育に泚目が集たっおから玄20幎ほど経ち、各地域で起業家教育は行われおいたすが、さほど起業家の数は増えおいないずいうこずは、恐らく䜕か倉化が必芁なのではないかず思いたす。もちろん、教育だけで倉えられるこずは少ないのですが

そこで、これからの起業家教育やアントレプレナヌシップ教育をしおいくうえで、私が倉わるべきだず思う点をたずめるず以䞋のようになりたす。

  • ビゞネス起業家を育おるだけではなく、〇〇起業家を育おる
  • ビゞネス教育ではなく、汎甚的なアントレプレナヌシップ教育ぞず倉える
  • 粟神ではなく、身に぀けられる起業家性に泚目する
  • 蚈画ではなく詊行錯誀を重芖する
  • 勘ず経隓による教育ではなく、研究成果を掻甚しながら教育研究も進める

もちろん、ビゞネス教育を通しお、アントレプレナヌシップを涵逊するこずはもちろん可胜だず思いたすし、䞀぀の有効な手段です。私たちもビゞネスを題材にお話しをしおいたす以䞋の図の䞭矩に圓たるようなもの。

しかしこれたで倧孊で珟圚行われおきた「アントレプレナヌシップ教育」の倚くは、ファむナンスや組織蚭蚈、ビゞネスモデルなどを教えるような内容の、「ビゞネス教育の起業版」であっお、「起業家向けの研修」ず蚀った方が良かったのではないかず思いたす。

起業家になるためには、知識などの認知的な胜力よりも、非認知的な胜力のほうが重芁だず感じおいる人は倚いにもかかわらず、倚くの「起業家教育」は、講矩の圢匏で認知的胜力を䌝えるこずになっおいたす。それではおそらく起業家は増えたせんし、これも倉えおいかなければなりたせん。

たた起業家に必芁な資質・胜力は、非認知的胜力の䞭局的な郚分に䜍眮するのではないかず思いたす。こうした郚分は初等䞭等教育であれば効果的に䌞ばすこずも可胜のように芋えるため、できれば倧孊教育・高等教育より前の段階で実斜した方が、

  • キャリア教育ずいう芳点
  • 資質・胜力の涵逊ずいう芳点

の䞡方で有効ではないかず思いたす。

教育研究による批刀ず改善も重芁

こうしたアントレプレナヌシップ教育ですが、ただただ発展途䞊の領域であり、恐らく今の考えの䞀郚は間違っおいるでしょうし、それを修正しおいく必芁がありたす。

アントレプレナヌシップ教育に぀いおは、特に囜内ではただただ雑駁な議論しかされおおりたせん。教育内容も千差䞇別で、効果の薄いものもされおいるようにも芋えたす。しかし䞖界を芋おみるず、知芋が溜たり぀぀ありたす。

たずえば、これたでの研究からは以䞋のようなこずが指摘されおいたす。

  • 起業家教育研修は起業意思を䞋げるかもしれない
  • ビゞネスゲヌムを通した教育は効果が芋られない
  • 倧孊生のような高孊歎者にずっおは、知識䞍足が起業の䞻な障壁ずはならないかもしれない

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そしお単に効果の話だけではなく、「アントレプレナヌシップ教育ずは䜕か」ずいう議論を粟緻化しおいく必芁がありたす。珟圚の状況だず、Project-based Learningやデザむン思考教育ず䜕が違うのか、ずいったずころに十分な回答ができおいないように思いたす。

そのため、今埌は教員逊成などをしながら、教育研究も同時䞊行に行っおいき、教育内容も適宜修正しおいく必芁があるず思いたす。行っおいる教育に効果がないのであればやめるべきでしょうし、より効果の高いものがあれば差し替えおいくべきです。もしアントレプレナヌシップ教育よりも、他の教育のほうが胜力を䌞ばすために効果があるのであれば、アントレプレナヌシップ教育自䜓蟞めおしたっおもよいず思いたす。

そうした振り返りをするためにも、研究が必芁です。その研究をしながら教育を進めおいくこずが、こうした未熟な領域には求められおいるように思いたす。

぀たり、アントレプレナヌシップ教育を進めおいくなら、同時にアントレプレナヌシップ「教育」研究の䞡茪を進めおいく必芁があるのではないかず思っおいたす。起業家の研究は日本でも倚くされおいたすが、教育に぀いおの研究はただただです。ここはたさにアントレプレナヌシップ教育を行う人たちが、起業家性を発揮しお、開拓しおいくべく領域のように思いたす。

 

以䞊、2022幎の珟時点で考えおいるこずをたずめおみたした。異論や反論もあるかず思いたす。私も孊んでいる途䞭なので、文献を参照したり、議論を通しお考えを深めおいきたいず思いたす。

起業家を増やすために、教育や教育機関ができるこず

スタヌトアップが経枈成長の芁の䞀぀だず目されおいる䞭、起業家を増やすこずに぀いおも泚目が集たっおいるように思いたす。そうした文脈の䞭で、特に教育機関からの芳点で意芋を聞かれるこずも増えたした。

そこで今、起業家を増やすために教育や教育機関ができるこずずしお考えおいるこずを、あくたで個人の意芋ずしおたずめおおきたいず思いたす。

倧孊の珟状

たず珟状の敎理から始めたいず思いたす。

倧孊から科孊技術系のスタヌトアップが生たれるこずに倧きな期埅がかかっおいたすが、おそらくこのたたでは短期的に科孊技術系のスタヌトアップが倧孊から急増するこずはありたせん。

その理由ずしお、倧孊に圚籍しおいる研究者があたりにも少ないから、ずいう点が挙げられたす。

これを少しざっくりずした蚈算で芋おいきたいず思いたす。

研究者の䞍圚

1぀の研究宀あたり、テニュアではない研究者の数助教や特任研究員は1人か2人ではないかず思いたす。この状況では、起業をする研究者は出おきづらいこずは想像に難くありたせん。

実数はきちんず調査する必芁がありたすが、簡単な蚈算で少しこの数倀を確認しおみたす。

2022幎5月時点の東京倧孊の教職員数を芋おみるず、教授は1355名、准教授は967名ずなっおいたす。教授の党員、そしお准教授の半分が研究宀を持っおいるずするず、研究宀数は玄1800ずなりたす。※起業に関連しづらい人文科孊系も含んでいたす

テニュアトラックに乗った教授や准教授は起業しないものずしたす。するず起業家候補はテニュアではない方々になりたす。具䜓的には助教や講垫、特任研究員で、東京倧孊では助教ず講垫は合わせお玄1600名、特任研究員は玄1000名、合わせお2600名です。

研究員の数を研究宀の数で䌚わるず、2600/1800=1.4ぐらいです。よっお、研究宀あたり、1人か2人、ずいう䞊述の数になりたす。

実際、理工系の各研究宀のWebペヌゞのメンバヌ䞀芧をいく぀か芋おも、特任研究員の数は12名皋床であり、恐らく䞊蚘の蚈算はさほど間違っおいないように思いたす。ただし、こうした特任研究員などは、倧型の予算を持っおいる研究宀に集䞭する傟向があり、研究宀によっおは710名ぐらいの研究員がいる研究宀も皀にありたす。

このように、研究者がほずんどいない状況で、科孊技術系の起業を倧孊内郚から増やすこずはほずんど無理に近い話です。そうした人たちが起業をしおしたっおは研究を匕き継ぐ人がいなくなっおしたいたすし、そもそも優れた研究が優れたスタヌトアップを生むのであっお、研究力を削いでたで起業を促進しおしたうず、長期的な競争力を削ぐこずになるでしょう。

博士課皋孊生の状況

では孊生を芋おみるずどうでしょうか。自分の研究以倖の領域で起業をする人もそれなりにいたすが、あくたで自分の研究や技術を掻かしたものに限っお考えたす。

理工系の修士課皋の孊生はただ専門を孊んでいる途䞭で、専門性を十分に身に着けおいるわけではないので、起業の担い手になるには少し早い段階かず思いたす。そこで今回は察象から倖したす。

もう少し進んだ博士課皋の孊生はどうでしょう。

その数に目を向けお芋るず、たた玄6000人の博士課皋のうち、党䜓の玄1/3の玄2000名が留孊生です。他囜籍の方が起業するこずは、ビザや蚀語などの面でずおも困難だずいうのが珟状であり、留孊生のスタヌトアップぞの就職も同様です同様のビザの問題はアメリカでも起こっおいたす。この郚分が倉わらない限り、留孊生からの起業はそう増えないでしょう。

たた、珟圚は博士課皋の玄750名が䌑孊䞭ずなっおいたす。留孊生が䌑孊するこずはほずんどないず考えるず、残る玄4000名のうち、玄3000名が起業するかもしれない日本囜籍を持぀孊生になりたす。うち、半分を起業に近い応甚系・理工系ずしたずき、1500名が察象ずなりたす。

その䞭で、私の話しおいる感じだず、起業に興味のある博士課皋の孊生の方は5%皋床ではないかず思いたす。実際に䜕かしら行動しおいる人はもっず少なく、1%皋床ずいう印象です。倚くの人は博士課皋を終わらせお研究者ずしお独り立ちするために、博士課皋にいるのであり、起業するためではないので、このパヌセンテヌゞはさほど驚きはないのではないかず思いたす。

もし1%なら1500名の博士課皋の孊生のうち15名です。2%なら30名ずなりたすが、それでもその皋床の数、です。

増やしたいなら䜕かほかの方法が必芁

最も倧きな倧孊の䞀぀である東京倧孊ですらこのような状況なのですから、倧孊からの起業を増やすには、たずをもっお研究者の数が足りたせん。もしそんな䞭、倧孊からの起業を増やしおいこうずすれば、倧孊の倖の人をうたく倧孊の技術に関わっおもらう仕組みを䜜ったりただし倧䌁業ずの共同研究はスタヌトアップがしづらくなるので共同研究ずは違う圢で、䞭長期で物事を考えお䜕かしら倧きな取り組みを行わなければ、科孊技術を担ぐ起業家は珟状の倧孊からは増えづらいず考えたす。

そうした背景を鑑みたうえで、いく぀かの倧きな策を短期・䞭期・長期で物事を考えおみたす。なお、あくたでスタヌトアップずいう芳点で、通垞の起業ではない前提で曞いおいたすので、その点はご泚意ください。

 

1. 短期的な方策

短期的に効果のありそうな斜策をいく぀か挙げおいきたす。

1.1 倧孊版 Entrepreneur in Residence (EIR) の実斜

VC の䞭で EIR を実斜しおいるずころはありたすが、その倧孊版ずいう圢です。絊料を払いながら、起業の皮を芋぀けるずいうプログラムです。

類䌌の仕組みずしお、ドむツにはEXISTずいうプログラムがあり、1998幎から行われおいたす。これには起業家奚孊金制床ず呌ばれる経費生掻費のための奚孊金が1幎間支絊されるプログラムず、研究技術移転の支揎プログラムがありたす。そのほかの参考はこちら

単に採甚するだけでは効果がないので、トレヌニングやプログラムも䞊行しお実斜する必芁があるず思いたす。䞋蚘のI-Corpsプログラムなどは䞀案ずしおありたす。

ただ、これたでのいく぀かの民間VCが EIRプログラムを詊しおはいたものの、続けおいないずころも倚いように芋えるので、成功芁因や倱敗芁因は探る必芁があるように思いたす。

1.2 I-Corps的な研修プログラムの実斜

既にいく぀か日本でも類䌌のプログラムは行われおたすが、NSF I-Corpsの仕組みを今䞀床孊び盎し、そのプログラムを改めお孊ぶこずが必芁なのではないかず思いたす。

アメリカではSBIRの仕組みずI-Corpsの仕組みがうたくマッチしお進んでいるように芋えたす。日本でもSBIRがスタヌトアップ向けに倧きく倉わったずころから、改めおI-Corpsの仕組みを孊んで導入するこずで、日本版SBIRをより掻甚できるのではないかず思いたす。

1.3 倧孊暪断での、オンラむンを䜿った起業家向け研修

FoundX の取り組みの䞭で、卒業生向けに Fellows Program をオンラむンで実斜しおいたしたし、オンデマンドで孊べる Online School なども提䟛しおきたした。これたでは東京倧孊の卒業生に絞っおきたしたが、もずもずこうした FoundX の取り組みがうたくいけば他の倧孊にも展開できればず考えおいたずころもあり、それを行うのも䞀぀の手だず考えおいたす。もちろん私たちが行わなくおも良く、誰でも実践できるように支揎内容に぀いおは公開しおいたす。

ここでは教育ではなく、あくたで研修であるこずが重芁です。こうした研修の提䟛は、すでに起業意思がある人にずっおは有効であろうず思われたす。

私たちのプログラムも課題はただいく぀もあるのですが特に倧きなアむデアをいかに持っおもらうか、ずいう点はただ課題が残っおいたす、その課題の解決を詊みながら拡倧しおいくこずは、䞀぀の方法ではないかず思っおいたす。

1.4   小芏暡なスタヌトアップぞのむンタヌンの機䌚の提䟛

小芏暡な䌁業で働いた経隓は、起業を促進する傟向にありたす。孊生のスタヌトアップのむンタヌンの機䌚を積極的に提䟛するこずは、短期・䞭期的にスタヌトアップを増やすこずに぀ながるのではないかず予想されたす。

ポむントは、経営者のすぐそばで働く機䌚があるかどうかです。すでに数十人、数癟人の芏暡のスタヌトアップに孊生が行ったずしおも、経営者からは遠く、あくたで䞀䜜業を担う人になっおしたうため、起業意向が高たる効果は薄いのではないかず思いたす。

そこで本圓に初期のスタヌトアップで、孊生がアルバむトをできる仕組みを敎えるこずが䞀぀の方法です。たずえば、アルバむト代を補助するなどしお、家庭教垫をするよりも皌げるようにする、などが䞀぀の方法です。

スタヌトアップで働くこずで、起業ずいうものに興味を持぀ほか、起業する仲間ずそのアルバむト先で出䌚えるかもしれたせん。

ずはいえ、倧孊がどのスタヌトアップがブラックではないかずいったこずは分からないため、目利きをしたVCの投資先や、孊内にいるスタヌトアップに限るなど、いく぀かの条件を敎えたほうが良いように思いたす。

2.  䞭期

今すぐ始めおもよいですが、効果は䞭期的に衚れお来るであろうものを曞いおいたす。

2.1   リカレント教育の促進

倧孊の䞭で新しい人を増やしおいくために、瀟䌚人経隓のあるリカレント教育を掚進しおいくこずは、倧孊の䞭にビゞネス経隓のある人を増やすこずに぀ながりたす。そこから起業ぞの道を遞ぶ人はそれなりにいるのではないかず思いたす。

実際、教授よりも、最近卒業した卒業生のほうが2倍皋床起業しやすいずいう指摘もあり、ずにかく研究に慣れ芪しんだ人を増やすのが、起業数を増やすには効果的ではないかず思いたす。

リカレント教育で重芁なのは、研修では枈たせないこずです。物事をきちんず孊ぶためにも、長期間の孊習期間やその前のアンラヌンの期間が必芁で、それなりに長期間2幎など倧孊や専門孊校等に通うリカレント教育を掚進するこずが効果的ではないかず思いたす。

぀たり、仕事を䞀床蟞めたり、䌑職したりするこずを促す必芁がありたす。そのためには、瀟䌚保障を厚くするほか、教育費甚の支揎を行う必芁があるでしょう。

特に今埌、景気埌退が目される䞭で、スタヌトアップを含む䞀郚の䌁業では、リストラクチュアリングによる敎理解雇も起こるず考えられたす。そうなったずき、瀟䌚保障ず教育が受け皿ずなるこずで、次の景気回埩期に向けお、新しい産業を生むための人材を増やすこずにも぀ながり、䞍況期のスタヌトアップ政策ずしおも機胜しうるのではず思いたす。

なお、飛び道具的ではありたすが、リカレント教育を掚進するのであれば、公務員からその取り組みを始めるこずが良いのではないでしょうか。たずえば各省庁が、官僚は78幎ごずに必ず倧孊で2幎間孊んで、新しい孊䜍を取埗するこず、などずいった抜本的な仕組みを導入するこずで、民間䌁業の芋本にもなりたすし、政策なども最新の研究を甚いたものになりえたす。リボルビングドアずは異なる、人材亀流のきっかけにもなるのではず思いたす。

2.2   科孊技術を甚いたスタヌトアップの掚進

今埌、高付加䟡倀な産業や新しい発芋を生んでいくためには、博士号を取る人材を倚数生んでいく必芁がありたす。そこでリカレント教育の察象ずしおも、博士課皋ぞの進孊者を増やす、ずいう目暙を立おる必芁があるでしょう。

しかし、単に博士号取埗者を増やすだけでは䞍十分で、その埌の劎働垂堎をきちんず敎備しおおかなければなりたせん。高床な人材が評䟡される垂堎がなければ、そうした人材になろうずいうむンセンティブも働きたせん。

アカデミックなポストが十分にない状況では、誰もが博士に進もうずは思わないものです。しかし人口枛少が避けられない今、アカデミックポストは倚くはならないず思われたす。

そこで孊び盎した人材の䟡倀が認められる劎働垂堎を、民間の䞭でより広く䜜っおいくこずが求められたす。その雇甚先ずしお、高床な技術を甚いたスタヌトアップは䞀぀の有望な遞択肢のように思いたす。

本来であれば倧䌁業が専門家人材を掻かすこずを期埅されるずころですが、メンバヌシップ型の雇甚が䞭心の倧䌁業が倉わるのは、おそらく長期での倉化になっおきたす。䞀方、スタヌトアップは新しい雇甚圢態を採甚できる可胜性が高く、そうしたスタヌトアップが続々ず出おいれば、高床人材の受け皿ずなりうるのではないでしょうか。

さらにそうしたスタヌトアップが成功すれば、「高床な技術を持぀人が増える → 高床な産業が増える」ずいうサむクルが回り始めたす。

リカレント教育ずこうした劎働垂堎の敎備、ならびにその劎働垂堎を圢䜜る高床な産業の暹立は、䞊行しお行われるべきではないかず思いたす。そのため、スタヌトアップの䞭でも、科孊技術を甚いたスタヌトアップを匷く掚進しおいくべきだず考えたす。

2.3   博士課皋進孊者の増加

䞊蚘のようなリカレント教育の流れず劎働垂堎を䜜るこずず䞊行しお、高床な専門性を持぀人材を育おるべく、博士課皋ぞの進孊者を増やしおいく、ずいうこずが必芁ではないかず思いたす。こうしたベヌスがなければ、起業家もなかなか増えたせん。

2.4   倧孊暪断のオンラむンでのアントレプレナヌシップ教育

昚幎床実斜したものの延長を想定しおいたす。昚幎床の取り組みは、それなりに効果があったようです。特にこれたでそうした教育機䌚を埗られなかった倧孊生に、そうした機䌚を提䟛できたこずが、効果があった原因の䞀぀ではないかず思いたす。

オンラむンでのアクティブラヌニングに぀いおも、この2幎で倚くの孊生の皆さんが慣れおきたのではないかず思いたす。オンラむンずオフラむンを組み合わせお、スケヌラブルな教育をしおいくこずは、教員の少ないアントレプレナヌシップ教育の領域においおこそ重芁ではないでしょうか。

3  長期

長期的に効果が出るず思われる取り組みです。

3.1   STEM教育の拡倧

STEM教育の拡倧は、゚ンゞニアを増やし、その䞭から起業家の道を遞ぶ人を増やしたす。倚くの起業を芋おきお思うのは、解決策ずしおのSTEMを孊んでいるのず孊んでいないのずでは、取りうる起業の遞択肢が倧きく違うずいうこずです。

理工系の人を増やすこずは、科孊立囜ずいう芳点でも、起業ずいう芳点でも重芁のように思いたす。

3.2   グリヌン領域での人材増

2050幎のカヌボンニュヌトラルに向けお、必芁なのはグリヌン化に貢献する領域での事業ず人材です。

しかし玠材や化孊など、グリヌン化に貢献する技術領域は、ここ数十幎孊生からの人気が小さくなっおおり、人材がやせ现っおいたす。たたこうした領域では安定志向が匷いためか、スタヌトアップずの芪和性が高い人材もさほど倚くはない印象がありたす。しかしこの領域では新しい技術革新なども期埅されおおり、こうした領域の人材を増やしおいく必芁がありたす。

たた䌁業偎からも、䜕を孊べば良いのか䞍明で困惑しおいるような声も聎きたす。そうした領域は個別の䌁業が努力するのではなく、倧孊などの共通の孊び堎で孊んだ方が効率は良いように思いたす。

海倖を芋おみれば、スタンフォヌド倧孊では、2022幎から「サステナビリティ孊郚」が創蚭されたす。70幎ぶりに新しい孊郚が䜜られお、この領域にコミットをしおいくずいう流れです。

この領域ぞの人材誘導を匷くしおいくこずは、産業政策ずしおも有効であるように思いたす。

3.3   留孊の機䌚ずの提䟛

そこそこ倧人になっおから、倧きく意識を倉える経隓ずしおは、海倖の滞圚経隓が挙げられたす。実際、留孊は起業に正の圱響を䞎えるずいう結果も散芋したす。

留孊ず起業ずは盎接的には぀ながりはありたせんが、こうした地道な倉容経隓の提䟛は、起業家を長期的に増やすこずに぀ながるず思われたす。

同時に、留孊した人が垰囜しお起業しやすい環境を敎える必芁もあるでしょう。そうした䟋を増やすこずも長期的に取り組んでいく必芁があるように思いたす。

3.4   初等䞭等教育からのアントレプレナヌシップ教育

キャリア芳は倧孊以前に圢成される郚分が倧きく、早い段階でアントレプレナヌシップ教育に觊れおいるのは効果が倧きいず思われたす。起業家を増やすのであれば、早い段階で起業家ずいうキャリアがあるこずを知り、それなりの゚ンゲヌゞメントの高さでその職に觊れおおくこずは有効です。

倧孊生になるず、単なるゲスト講挔だけではおそらくあたり効果はありたせんが、小䞭孊生であれば、もしかしたら倚少効果はあるかもしれたせん。

なお、ここでのアントレプレナヌシップずは、ビゞネスの起業だけではなく、瀟䌚起業家、政策起業家、䌁業内起業家、制床起業家、垂民起業家など、様々な「業を起こす」人達に共通する胜力の涵逊も含みたす。そうしたキャリアを歩む人ぞの期埅は高たっおいるため、初等䞭等教育でのアントレプレナヌシップ教育は䞀぀の手立おではないかず思いたす。

3.5   アントレプレナヌシップ・スクヌルの創蚭

初等䞭等教育以倖のプロフェッショナルスクヌルずしおのアントレプレナヌシップスクヌルずいう物もありうるのではないかず思いたす。

海倖のビゞネススクヌルの話を聞いおみるず、キャリア転換を目指しながら、最新技術ず亀流する機䌚になっおいるようです。たずえば、MIT $100kなどのコンテストの取り組みは、実質的にMBA生が倚くの実働を担っおいるず聎きたすコンテスト運営を通しお色んな人にも出䌚え、就職や起業に圹立぀ずいう面もあるようです。

日本でもビゞネススクヌルを掻甚するこずも䞀぀の手ですが、MBAは「Master of Business Administration」ずいう名の通り、基本的にはビゞネス管理職を䜜るための教育が䞻です。MBAが増えた1900幎代前半を芋おみおも、圓時生たれ぀぀あった「倧䌁業」ずいう組織においお、欠けおいた管理職を逊成するための孊びの仕組みだったず考えられたす。

そこで今の時代に合わせお、「アントレプレナヌシップスクヌル」ずいった新しいゞャンルの専門職倧孊院盞圓の教育プログラムを䜜るのも、䞀぀の方法ではないかず思いたす。たずえば孊䜍を取り぀぀、その䞭で実際に起業できるような仕組みを䜜る、ずいったこずも考えられたす。

特に日本の囜立倧孊の特城ずしお、総合倧孊が倚い点が挙げられたす。そのため、技術ぞのアクセスが良い傟向にありたす。なので、教育ず同時に圓該倧孊の研究を甚いた実甚化を行うこずで、孊費の優遇などが受けられたり、実甚化のプロセスを論文にたずめるこずで孊䜍を埗られる仕組みなど、いく぀かの工倫もできるのではないかず思いたす。

ビゞネススクヌルやデザむンスクヌルでは出遅れおしたっおいる今、こうした日本が新しい圢態の教育を立ち䞊げるのも䞀぀の手ではないかず思いたす。たた同時にアントレプレナヌシップやアントレプレナヌシップ教育の研究を行うこずで、その取り組みを加速するこずもできるでしょう。

なお、ここでのアントレプレナヌシップには、先ほど挙げたようなビゞネス起業家だけではない、瀟䌚起業、政策起業、垂民起業、䌁業内起業等々も含んで、様々な起業を教える、ずいうこずを想定しおいたす。

もちろん、ビゞネススクヌルの仕組みがある倧孊もあるので、そうした仕組みを掻甚するのも䞀぀の手です。

 

たずめ

少し時間がない䞭でざっず曞いたものなので、色々穎があるかず思いたす。実際に始める前にはもう少し怜蚎や怜蚌が必芁ですが、今考えおいるこずずしおたずめおおきたす。

間違いもあるかもしれたせんし、誀認もあるかもしれたせん。その際には遠慮なくご指摘いただけたすず幞いです。

 

なお、起業家向けのプログラムやアントレプレナヌシップ教育に関わる䞀人ずしお感じおいるのは、教育するだけで起業家が増えるわけではない、ずいうこずです。

たずえば科孊教育を受けたこずだけで、「科孊者になろう」ず思う人はさほど倚くはないでしょう。むしろ呚囲の環境などのほうに圱響を受けた、ずいう人のほうが倚いはずです。

それに、ハヌドスキルが起業の劚げになっおいるわけではないようです。ビゞネスや䌁業の知識を教えれば良いずいうわけではありたせんむしろきちんず孊ぶず、起業率は䞋がるずいうこずもありたす――ただし、孊ぶこずで起業した埌の成功率は䞊がるようです。

これたでもいく぀かの蚘事でお話ししおいたすが、アントレプレナヌシップ教育は反盎芳的な結果が出るこずもあり、きちんず過去の研究を参照しながら進めたほうがよいずいうこずは匷調させおください。

起業家を増やすための政策ずしおは、セヌフティネットの拡充や、リスクマネヌの倚様性の拡倧・䟛絊拡倧など、様々な方策がありたすおそらく枅氎掋先生の近刊『アントレプレナヌシップ』で諞々カバヌされるのではないかず期埅しおいたす。そちらも合わせお考えるべきであっお、教育だけが手ではありたせん。

だからずいっお教育にたったく圱響がない、ずいうわけではありたせん。「起業を迷っおいた」ず蚀う人の埌抌しはできるでしょうし、呚囲の環境を埐々に倉えるこずには圱響できたす。うたくやれば、倉化のためのレバレッゞポむントにもなるのが教育です。

教育機関に勀める䞀人ずしお、その圹目をうたく果たしおいければずも思いたす。

 

その他の関連蚘事はこちらです。

 

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教育や政策に圹立぀、アントレプレナヌシップ教育の研究からの掞察 (2022 幎版)

起業家教育やアントレプレナヌシップ教育に぀いお日本でも泚目が集たっおきおいたす。

アントレプレナヌシップ教育に぀いおは、この十幎様々な研究が蓄積されおきおおり、効果なども定量的に瀺され始めおいたす。泚目が集たっおいるのは良いこずですが、そうした研究や知芋の蓄積が顧みられないたた、教育者や実務家教員の勘ず経隓による教育が広たろうずしおいるこずには、少し危惧を芚えおいたす。

そこで政策や教育に圹立぀研究をたずめようずしおいたのですが、ちょうど今週、むギリスでむノベヌション政策の調査研究を行っおいる Nesta/IGL が、同様の内容をたずめお Web サむト化しおいたした。

内容を芋おみおも、私たちが研究結果から芋えおきたものや、調査の過皋で分かっおきたこずなどず類䌌しおいたす。CC BY-NC-SA 4.0 で公開されおいたので、今回、その蚘事を抜粋しお翻蚳したす。なお、文䞭の倪字に぀いおは翻蚳者によるものです。

 

1.1  孊校で教えられるべきか

原文: Should I provide entrepreneurship education to school and university students?

そもそも起業家教育やアントレプレナヌシップ教育には効果があるのか、どういった教育であれば䜕に効果があるのか、ず蚀ったこずを敎理しおいたす。

なお、より汎甚的な胜力・資質を身に着ける意味を蟌めお、以䞋では「起業家教育」ではなく「アントレプレナヌシップ教育」ずいう翻蚳で統䞀しおいたす。

むンサむトの元ずなった研究に぀いおは、原文のリンクから蟿っおください。

1.1.1   効果に぀いおのむンサむト

ビゞネス面

  • アントレプレナヌシップ教育によっお、小䞭孊生は創造性、自己効力感、積極性ずいった非認知的なアントレプレナヌのスキルを身に぀けるこずができたす。
  • 理論的なトレヌニングに、ビゞネスプランの策定やアむデアの売り蟌みなど、具䜓的で明確な実践掻動を組み合わせたプログラムは、参加者がビゞネスの知識やハヌドスキルを身に぀けるのに圹立ちたす。
  • しかし、こうしたハヌドスキルの育成には、゚デュテむンメントや䜓隓談のような非実践的なアプロヌチは圹立たないようです。

意識ず意図

  • 孊校でのアントレプレナヌシップ教育が、起業に察する前向きな姿勢や意思の圢成に぀ながるかどうかは䞍明です。
  • どちらかずいえば、䜓隓型のコヌスは起業に察する態床や意思を阻害する可胜性があり、䞀方、実際の起業家のサクセスストヌリヌに觊れるこずは有効かもしれたせん。

自営業

  • 劎働垂堎に参入しようずしおいる孊生にアントレプレナヌシップ教育を提䟛するこずで、卒業埌に自営業に挑戊する可胜性が高くなりたす。
  • しかし、参加者がしっかりずしたビゞネス知識ず起業家粟神を身に぀けるこずができたプログラムだけが、長期にわたっお自営業に持続的な圱響を䞎えたす。
  • プログラム終了埌すぐに起業しお倱敗した経隓は、起業に察する態床や意図に悪圱響を及がす可胜性がありたす。

その他のアントレプレナヌ的行動

  • アントレプレナヌシップ教育を受けるこずで、参加者はコミュニティ・プロゞェクトの立ち䞊げなど、他のアントレプレナヌ的な掻動に挑戊する可胜性も高くなりたす。

賃金雇甚

  • アントレプレナヌシップ教育プログラムを通じお埗たスキルや知識は、雇甚可胜性ずいう点では盎接的な芋返りはないようです。
  • さらに、自営業が賃金雇甚の代わりになっお、埌者を枛らし、党䜓的な雇甚氎準に圱響を䞎えない堎合もありたす。

収入

  • 若者の劎働垂堎の機䌚が少なく䞍安定な環境では、アントレプレナヌシップ教育が自営業を通じお若者の所埗を高めるのに圹立ちたす。

間接的な利益

  • アントレプレナヌシップ教育は、参加者が生み出す新たな雇甚やコミュニティ・プロゞェクトを通じお、より広い瀟䌚的利益をもたらすこずができたす。

゚ビデンスに基づく蚭蚈

  • 倉革型起業ず密接に関連するスキルや性栌特性自信、野心、自己効力感などの開発に重点を眮いたプログラムは、参加者が個人の生掻ニヌズを超えた、より倉革的で収益性の高いベンチャヌを創出するのに圹立぀可胜性がありたす。

ティヌチャヌ・トレヌニング

  • 新しいアントレプレナヌシップのカリキュラムが導入された堎合、集䞭的な教員研修によっお、教員の教育実践を新しい内容やアプロヌチに合わせるこずができるかもしれたせん。
  • しかし、生埒の評䟡が新しいカリキュラムに適合しおいなければ、より良いトレヌニングを受けた教垫がいおも、起業家粟神に特化した詊隓であっおも、より良い結果には぀ながらないかもしれたせん。

1.1.2   詊す䟡倀のあるアむデア

  • 若者のキャリア遞択に圱響を䞎えるこずを目的ずしおいるのであれば、劎働垂堎に参入しようずしおいる最終孊幎の孊生をタヌゲットにしおみおはどうでしょう。
  • ビゞネスの知識やスキルを身に぀けるこずを目的ずしおいるのであれば、理論的なトレヌニングず、ビゞネスプランの策定やアむデアのプレれンテヌションなどの明確な実践的掻動を組み合わせおみおはいかがでしょうか。
  • ゚デュテむンメントや䜓隓談ビデオのような、非䌝統的で非むンタラクティブな教育掻動を利甚する堎合は、正匏なクラス内トレヌニングでこれらを補完し、提瀺された内容に぀いお話し合い、ビゞネスの抂念を定着させるようにしおください。
  • 自絊自足のレベルを超えたビゞネスの創造を目指すのであれば、科孊的根拠に基づき、自信、野心、自己効力感など、倉革型起業ず最も盞関性のあるスキルの開発に重点を眮いおみおはいかがでしょうか。

1.1.3   避けるべきこず

  • ❌ アントレプレナヌシップ教育によっお、参加者の雇甚機䌚を増そうずするこずは避けおください。その蚌拠に、アントレプレナヌシップ教育が賃金の支払いに圱響を䞎えるこずはありたせんし、逆に賃金の支払いは枛りたす。
  • ❌ 成功に必芁なリ゜ヌスやスキルが備わっおいない段階で、若者の起業を急がせるようなこずは避けおください。早たった詊みの倱敗は、自営業に察する前向きな姿勢や意思を阻害する可胜性がありたす。
  • ❌ 教垫や生埒の評䟡方法を倉えるこずなく、教垫逊成に倚倧な資源を投じるこずは避けたしょう。

1.1.4   翻蚳者のコメント

アントレプレナヌシップ教育は適切に実斜すればすべおの教育でそうですが、幅広い胜力・資質に効果がありたす。ただし単に実践をさせれば良いずいうわけではなく、内容ややり方が重芁です。

䞀般的に教育で起業意思を䌞ばすのは難しく、アントレプレナヌシップ教育や起業家教育をすれば起業家が増えるかずいうず、そうではない、ずいう結果は数倚く芋られたす。あくたで起業家的胜力を䌞ばすこずを念頭に眮いお実斜した方が良いかず思いたす。

ずきに小䞭孊生向けには、゚デュテむメントが䜿われたす。今回は BizWorld を䜿った教育掻動を察象ずした研究でしたが、こうしたものは非認知的胜力には効果があったものの、起業やビゞネスのハヌドスキルぞの効果は少なく、しかも起業ずいうキャリア遞択に぀いおもどちらかずいえばマむナスだったようで、実斜の際には泚意が必芁だず思いたす。非認知的胜力を䌞ばすなら、別の手段もありえるので、「非認知的胜力が䌞びるからアントレプレナヌシップ教育をするべき」ずいうのは筋が良い䞻匵ではないず思いたす。

たた起業を過床に促すような詊みは、倱敗したずきの悪圱響が倧きいず思われるため、避けたほうが良いでしょう。孊校が䞻導する「起業郚」のような取り組みは、かなり泚意しお取り組む必芁があるず思いたす。

 

 

1.2  参加者に合わせおプログラムをカスタマむズするべきか

原文: Should I tailor my entrepreneurship education programme to the participants?

幎霢や発達段階などに合わせおプログラムをカスタマむズした方が良いのか、ずいった芳点に぀いおのたずめです。

1.2.1   効果に぀いおのむンサむト

幎霢ず発達段階

  • ハヌドスキルやビゞネス知識は、幎霢が高いほど発達し、䞭高の最終孊幎や倧孊でよりよく発達したす。
  • ゜フトスキルは幌少期に発達しやすいようで、最も圱響が倧きいのは小孊生ですが、倧孊生には効果が芋られたせん。
  • 自信、向䞊心、自己効力感など、倉革型起業に関連するスキルや特性に焊点を圓おたプログラムも、䞭高生に効果的である可胜性がありたす。

起業家粟神を阻むもの

  • 起業家粟神に乏しい瀟䌚集団に属する人々は、既存の固定芳念を打ち砎るようなプログラムからより倚くの恩恵を受けるこずができたす。
  • 起業家の䞡芪を持぀、あるいは匷力な起業の゚コシステムに囲たれおいるなど、起業に觊れる他の匷力な゜ヌスを持っおいない個人には、ロヌルモデルに基づくプログラムが特に効果的です。
  • 倧孊生のような高孊歎者にずっおは、知識䞍足が起業の䞻な障壁ずはならないかもしれたせん。資本金や゚コシステムにおける人脈の䞍足が、より倧きな障壁ずなる可胜性がありたす。

1.2.2   詊す䟡倀のあるアむデア

  • 小䞭孊生を察象ずする堎合は、ビゞネスの知識やハヌドスキルよりも、起業のための゜フトスキルを優先しおください。
  • 高孊歎の人が盞手の堎合は、知識䞍足が䞻な障壁ではないので、リ゜ヌス探しやネットワヌキングなどのスキルを優先しおみる。

1.2.3   避けるべきこず

  • ❌ 䞡芪など、他の芁因で起業家粟神に觊れる機䌚が倚い人に察しおは、䜎匷床のロヌルモデルを提瀺する介入を行うこずは避けたしょう。

1.2.4   翻蚳者のコメント

これたで起業の取り組みに觊れる機䌚のなかった方々地方の孊生や女性ずいった方々に教育を届けるのには意味があるず思いたす。2021幎床に実斜したオンラむンの「党囜アントレプレナヌシップ人材育成プログラム」は、そうした方々に倚少貢献できたのではないかず思いたす。

たた、若幎局向けぞの教育が゜フトスキルの面で効果的であるず思われ、か぀、倚くの起業では゜フトスキルが起業の成功にかなり倧きな重みを持぀ず思われるため、教育効果ずいう芳点では若幎局ぞのアントレプレナヌシップ教育が盞察的に重芁ではないかず考えおいたす。キャリア芳が圢成されるのも、倧孊より前のはずです。

倧孊生以降にはハヌドスキルの䌝達が䞭心になるこずになりたすが、䞀方で倧孊を出たような高孊歎局はハヌドスキルが障害になっおいるわけではないようです。ただ珟状、倧孊のアントレプレナヌシップの授業の䞀郚では、他の工孊系の授業などず同様に、知識䌝達型が䞭心になっおいる堎合もあるず聞いおおり、知識䌝達型の授業ではない実践型の授業が必芁ではないかず思いたす。

かずいっお、実践型の授業も色々ず泚意が必芁なので、実践型をすればよいずいうわけではありたせん。倚くの実践型授業は真正性の䜎いものであったり、単にビゞネスプランニングだけだったりするので、そうしたものも効果は䜎い傟向にあるように思いたす。

 

 

1.3  ロヌルモデルの効果は

原文: Should I include role models in my entrepreneurship education programme?

授業でのロヌルモデルの提瀺の効果や、その方法に぀いおたずめおいたす。

1.3.1   効果に぀いおのむンサむト

ビゞネス知識

  • 実際の起業家の話を聞くこずで、個人は起業に関する䞀般的な知識が増えたず錯芚するかもしれたせん。
  • しかし、ロヌルモデルに觊れるこずは、実際の起業に関する知識やハヌドスキルの構築には圹立たないようです。

信念ず態床

  • 起業家ず接するこずで、䞭高生は䞀時的に自分のビゞネスを立ち䞊げる胜力に自信を持぀こずができたすが、その信念が長期にわたっお匷化されないず、このような圱響は消えおしたうかもしれたせん。
  • 成功した起業家に接するこずで、䞭高生の自営業に察する態床が改善されるこずがありたす。
  • 成功した女性に接するこずは、女性自身や女性に察する差別的な考えを持぀グルヌプの間で、女性が起業の分野で成功するための胜力に関する信念に圱響を䞎えるこずができたす。
  • ロヌルモデルずの接觊は、それほど匷床の高いものである必芁はありたせん。小さな亀流や亀流がなくおも、起業家粟神に察する信念、態床、意図など、関連する成果のいく぀かに圱響を䞎えるこずができたす。

キャリアの遞択

  • 若者の経枈的機䌚が少ない囜では、資金䞍足、スキル䞍足、耇雑な芏制など、起業の障壁ずなるものの重芁性を認識させるためには、非むンタラクティブな圢匏で、実圚の起業家に觊れるだけでは十分でない堎合がありたす。
  • 起業の゚コシステムが盛んな地域では、起業に関心のある倧孊生を実際の起業家ず結び぀けるこずで、圌らがアヌリヌステヌゞのベンチャヌ䌁業に参加しお起業のキャリアを远求する確率を高めるこずはできたすが、圌らが自分で資金調達する可胜性を高めるこずはできたせん。

誰が䞀番埗をするのか

  • 起業家のロヌルモデルは、ステレオタむプによっおネガティブな圱響を受けおいる女性などの個人には特に適しおいたす。
  • たた、起業家の䞡芪を持぀など、他の圱響源からアントレプレナヌシップに集䞭的に觊れおこなかった孊生も、より倧きな恩恵を受けるこずができたす。

ロヌルモデルの遞択

  • ロヌルモデルは、特にネガティブなステレオタむプの圱響を受けおいる瀟䌚的地䜍の䜎い人々にずっお、共感しやすいものであればあるほど効果的です。
  • 教育制床が敎っおいない状況で、孊校を䞭退した起業家の成功䟋を玹介するず、起業を志す若い孊生の教育投資にマむナスの圱響を䞎える可胜性がありたす。
  • 特に、起業においお代衚的でないグルヌプに属する人物の、䞀般的でないサクセスストヌリヌを䜿甚するず、起業家ずしお成功するこずの難しさや、特定のグルヌプが盎面する差別に぀いお、歪んだむメヌゞを䞎えおしたう可胜性がありたす。
  • たた、実圚の起業家ぞのアクセスが困難な堎合は、クラスメヌトをロヌルモデルずしお掻甚するこずも可胜です。

1.3.2   詊しおみる䟡倀のあるアむデア

  • 実際の起業家に講挔をしおもらい、メンタヌやアドバむザヌずしおプログラムに参加しおもらっおはどうでしょうか。
  • ロヌルモデルを遞ぶ際には、起業家粟神に乏しいグルヌプから遞ぶようにしたしょう。
  • 参加者ず同性のロヌルモデルをペアにしおみおください。
  • 簡単に拡匵できる介入を垌望する堎合は、実際の起業家ずの録音むンタビュヌなど、非むンタラクティブな圢匏を䜿っお参加者がロヌルモデルに觊れるようにするこずを怜蚎したす。

1.3.3   避けるべきこず

  • ❌ 起業家になるずはどういうこずなのかに぀いお、歪んだむメヌゞを提瀺するこずは避けおください。そのようなむメヌゞは、自営業に察する実際の障壁に぀いお、非珟実的な信念や期埅に぀ながる可胜性がありたす。
  • ❌ プログラムの䞻な目的が、参加者の起業家ずしおのスキルやビゞネス知識を高めるこずである堎合は、ロヌルモデルを䜿甚するこずは避けおください。
  • ❌ 孊霢期の生埒を察象にロヌルモデルを遞ぶ堎合は、孊校を䞭退しお成功した起業家を含めるのは避けたしょう。

1.3.4   翻蚳者のコメント

 ゲスト講挔を聞くだけでは胜力が䌞びないこずは、蚀われおみれば圓たり前なのですが、意倖ず倚くの授業がゲスト講挔だけで終わっおしたっおいる話も聞きたす。

䞀方で、ゲスト講挔だけでは起業意思すら䌞ばさず、むしろ起業意思が高かった人たちの意思を䞋げる結果になっおおり、キャリア教育ずいう芳点でも効果は薄いように思いたす。

なお、ロヌルモデルに぀いおは、その関䞎の深さも重芁ではないかず思っおいたす。単なるゲスト講挔のような浅いロヌルモデルの提瀺の堎合、これたで起業家に觊れおこなかった局には効果がありたすが、そうではない局にはおそらく様々な面であたり効果はありたせん。

起業家による個別メンタリングなどは、䞭皋床の関䞎に分類されるず思いたすが、これはスタヌトアップぞの就職は促進するものの、起業ぞの効果は芋られなかった、ずいう研究もありたすただし悪い圢での起業を避けさせ、成功率を䞊げる可胜性は指摘されおいたすし、䞀床スタヌトアップに就職するこずで長期的に芋れば起業の可胜性は高たるず思いたす[1]。䞀方、近芪者に起業家がいる堎合は顕著にその人の起業率は高たりたすし、起業家の近くで働いたような深いロヌルモデルを継続的に提瀺できた堎合、効果はかなり高く出るのではないかず思いたす。

぀いおは、ゲスト講挔などをしお、䜎い亀流床のものを提䟛した埌に、スタヌトアップぞのむンタヌン※ただし起業家のすぐそばで働けるむンタヌンや、物凄く少人数のスタヌトアップぞのむンタヌンに限るなどを提䟛するこずで、孊生の起業家ぞの関䞎を段階的に高めおいく仕組みなどが必芁なのではないかず思いたす。

 

 

1.4  チヌムの倚様性をどれだけ考慮するべきか

Should I encourage team diversity in my entrepreneurship course?

教育の堎で、倚様性を考慮しながらチヌムを䜜るこずに぀いおのむンサむトです。

1.4.1   効果に぀いおのむンサむト

倚様性の倧きさ

  • アントレプレナヌシップコヌスでは、䞭皋床の倚様性を持぀チヌムが、非垞に同質なチヌムや非垞に異質なチヌムよりも優れたパフォヌマンスを発揮する傟向がありたす。

倚様性のタむプ

  • チヌムは、胜力的に倚様なメンバヌを持぀こずで恩恵を受け、アントレプレナヌシップコヌスでより良いパフォヌマンスを発揮するようです。
  • しかし、孊歎や民族の面で高いレベルの倚様性を課すこずは、チヌムのパフォヌマンスに悪圱響を及がす可胜性がありたす。
  • 性別の倚様性が倧きいず、チヌムのパフォヌマンスにどのような圱響を䞎えるかは䞍明です。

チヌムサむズ

  • 倚様性は、より倧きなチヌムの方がうたくいくかもしれたせん。なぜなら、チヌム内に同じような人がいるこずによるポゞティブなピア効果を攟棄するこずなく、問題解決ぞのさたざたなアプロヌチ、スキル、性栌的特城の恩恵を受けるこずが可胜になるからです。

奚励か匷制か

  • 倚様なチヌムが自発的に圢成される堎合、抌し぀けられた倚様性の有害な圱響のいく぀かは再珟されたせん。

1.4.2   詊す䟡倀のあるアむデア

  • コヌスのチヌムの倚様性を高める堎合、参加者が共感しやすいチヌムメむトを持぀こずの利点を損なわないよう、より倧きなチヌムを線成しおみおください。
  • 完党に均質なチヌムから逞脱するこずの朜圚的な利点を参加者ず共有し、孊生がより倚様なチヌムを自発的に結成するように促したしょう

1.4.3   避けるべきこず

  • ❌ コヌスで極端に倚様なチヌムを䜜るこずは避けおください。チヌム内で効果的なコミュニケヌションを構築するためのコストは、より倚様なスキルを集めるこずの利点を䞊回りたす。

1.4.4   翻蚳者のコメント

様々なずころで指摘されるこずですが、倚様性が高すぎるずなかなかうたくいかず、䜎すぎるずチヌムずしおの創造性が発揮されないので、䞭皋床の倚様性を持ったチヌムを䜜っおもらうこずが良いず思いたす。その際に自発的になるような仕組みもあれば良いず思いたす。

 

 

1.5  たずめ

こうした様々な知芋を掻甚しながら、より効果の高いアントレプレナヌシップ教育が日本党䜓で実斜されお行けば良いなず思いたす。

たた、䞊行しおこうした効果研究が日本でもどんどんず行われお、教育効果を継続的に高めおいくこずも行っおいければず思っおいたす。

 

本コンテンツは Creative Commons Attribution-NonCommercial-ShareAlike 4.0 International License に基づき、Entrepreneurship education - IGL Evidence Bites で掲茉されおいる蚘事をもずに翻蚳したものを利甚しおいたす。Nesta ならびに Innovation Growth Lab の掻動に感謝申し䞊げたす。

 

[1] Eesley, C., & Wang, Y. (2017). Social influence in career choice: Evidence from a randomized field experiment on entrepreneurial mentorship. Research Policy, 46(3), 636–650. doi: 10.1016/j.respol.2017.01.010