政策
スタートアップブームの「終わりの始まり」は、VC のファンドサイズが小さくなり始めることだと考えています。それを契機に悪循環が始まるからです。 理屈はこうです。 ファンドサイズが小さくなると、スタートアップが調達できる資金も小さくなります。そう…
「ディープテック・スタートアップは Exit まで時間がかかる」とよく言われますが、(少なくともアメリカでは)必ずしもそうではない、という点を記事に残しておきます。 ディープテックの一つの領域として、Life Science が挙げられます。その領域での代表…
スタートアップ全体への支援から、徐々に特定領域のスタートアップへの支援へと政府の軸足が移りつつある中で、「ディープテック・スタートアップ」への注目が増しているように感じています。そして実際、いわゆるディープテック・スタートアップに対する国…
三つの罠 (罠1)地方都市がスタートアップを生み、やがて中心地に取られる (罠2)東京のコンサルへの依頼が生み出す、画一的な実行計画で全体が疲弊する (罠3)補助金や支援によってエコシステムが滞留する 罠から脱却するために 対策 (1) 地域の産業に関…
個人の学びと同時に、人のつながりを作るための学校という場 長い時間を過ごすコミュニティとしての学校 研修や生涯学習ではなく、フルタイムのリカレント教育 高度な人材育成と高度な産業の育成の両輪を回し始めるためのリカレント教育 Climate Tech のスタ…
筆者はこれまで数年間、東京大学でアントレプレナーシップ教育に携わってきました。そんな中、特にこの 1, 2 年で、アントレプレナーシップ教育に関する注目度は急激に増してきていると感じています。 現在の岸田政権がスタートアップを一つの重点投資分野に…
スタートアップが経済成長の要の一つだと目されている中、起業家を増やすことについても注目が集まっているように思います。そうした文脈の中で、特に教育機関からの観点で意見を聞かれることも増えました。 そこで今、起業家を増やすために教育や教育機関が…
起業家教育やアントレプレナーシップ教育について日本でも注目が集まってきています。 アントレプレナーシップ教育については、この十年様々な研究が蓄積されてきており、効果なども定量的に示され始めています。注目が集まっているのは良いことですが、そう…
2022年4月27日に開催された経済諮問会議で、小中高でのアントレプレナーシップ教育の拡大方策に言及されていました。 産業の振興を目的に、起業家を増やしたいと思うのであれば、若年層へのアントレプレナーシップ教育は一定の効果があるように思います。 た…
異なる大学間でアントレプレナーシップ教育や起業家向け教育(研修)、起業支援について語るとき、それぞれの大学での支援対象や目的が異なっているため、互いの活動を整理してから議論した方が良さそうだなと感じています。 そのときに、以下のような二つの…
総裁選での「日本の成長産業は?」という質問に対し、岸田首相はフリップで「スタートアップ」という回答をしました。「新しい資本主義」の中でもスタートアップへの期待がかかっているのではと思うので、個人的な意見を書いておきます。 私個人は再分配を意…
科学の助成金をランダムに配分する(不確実性への投資) 課題 解決策 実行性 社会実装の助成金をランダムに配分する(不確実性への投資) ビジネスにランダム性を活かす その他の議論:民主主義でランダムな市民に参加してもらう(公正性) まとめ 皆さんが…
起業家教育といってもその内実は様々です。いくつかの文献[1][2]では、起業家教育 (Entrepreneurial Education) と起業家トレーニング/研修 (Entrepreneurial Training) を峻別しています。 起業家トレーニング/研修は特定の活動のパフォーマンスを上げるも…
起業家教育に注目が集まっていますが、起業と言ってもどのような事業を指すのかは様々です。最低限生きていくための事業をするためのやむを得ない起業もあれば、リスクを取って急成長をするようなスタートアップ的な事業のための起業もあるでしょう。 しかし…
2030年ごろにどのような能力が必要であるか(そしてそれに向けてどのような教育をするべきか)をまとめている OECD の Education 2030、そのコンセプトノートではキーとなる三つのコンピテンシーとして「新たな価値を創造する力」「対立やジレンマを克服する…
機械に職を奪われないようにするためには、ウォータープルーフ(防水)ではなく「ロボットプルーフ」が必要だ、という Northeastern University の学長による書籍が最近翻訳されました。そしてそのロボットプルーフとなる4つのスキルの中の一つに、「アント…