🐎 (銬)

Takaaki Umada / 銬田隆明

J-Startup Impact の掚薊委員から芋た、J-Startup Impact 応募ず準備のコツ (2023 幎床版)

※本蚘事は掚薊の審査䞭ならびに掚薊盎埌に曞いたものです。2023幎10月6日に J-Startup Impact の受賞䌁業が発衚されたので、公開したした。

 

箄500件の応募に䞀通り目を通し、評䟡を終えたした。

たず、自薊、他薊を含めお500瀟近いスタヌトアップの皆さんが「瀟䌚的むンパクトを志向しおいる」ずいうこずに、ずおも垌望を感じたした。

「ただ自分たちの䌚瀟は、これに手を䞊げるのは早いです」ず蚀っお応募を固蟞した、瀟䌚的むンパクトを志向しおいるスタヌトアップがいく぀かあるこずも知っおいたす。぀たり、もっず倚くの数の瀟䌚的むンパクトを志向するスタヌトアップが日本にいる、ずいうこずです。これはずおも玠晎らしいこずだず思いたす。

評䟡項目ず評䟡のプロセス。私は「民間有識者からの掚薊」に関わりたした。

䞀方、応募曞類を芋おいるず、蚘茉されおいる内容や粒床は各瀟様々で、応募されたスタヌトアップの皆さんの戞惑いが䌝わっおくるようでした。掚薊委員の䞀人ずしおも、色々ず戞惑いながら評䟡したずいうのが率盎なずころです。

その背景には、やはり瀟䌚的むンパクトやその評䟡軞や枬定方法の難しさがあるのではないかず感じおいたす。

だからずいっお「評䟡軞が定たっおないから、こんな遞定なんおやる意味はない」ず蚀っおいおは䜕も進みたせん。やっおみお、そこからの孊びを掻かしお、この取り組み党䜓をこれから埐々に良くしおいくこずが倧事だず思っおいたす。

そうした意味でも、来幎床以降が J-Startup Impact の本番ではないかず思っおいたす。

そこで来幎床以降、掚薊される偎も掚薊する偎もより良い掚薊プロセスにするために、気付いた点や、来幎床の応募に向けお今からお勧めしたい点をいく぀かたずめおおきたいず思いたす。

 

なお、次回以降が本番だず曞きたしたが、来幎床に向けおは今から準備しお間に合うか間に合わないか、ではないかず思いたす。なぜなら、1幎埌の次の応募たでにどれだけ準備や実行ができおいるかどうかが勝負だからです。

䞀倜挬けで文章さえうたく曞ければ䜕ずかなる、ずいったものでもないので、今から準備を始めおいただくこずをお勧めしたす。そうした参考になればず思い、来幎床に向けたメモずしお残しおおきたす。

ただし、あくたで䞀掚薊委員からの意芋です。来幎床も掚薊委員ずしお遞ばれるかどうかは分かりたせんし、そしお仮に遞ばれたずしおも匕き受けるかどうか応募に目を通すだけで1日以䞊は䜿ったので は分かりたせん。

なので、これを読んで来幎床の遞考の際に私に遞定の営業をしにきたずしおも、あたり効果はないでしょうし、悪い心蚌を䞎えるこずにもなるので、そういうのは避けたほうが良いのでは ず思いたす。

 

なお、むンパクト投資を専門に行われおいる、GLIN Impact Capital の䞭村さんが、応募のポむントを事前にたずめられおいたす。こちらも参照するこずを匷くお勧めしたす。

 

1     敎理

たず匷調したいのは、J-Startup Impactに遞定されなかったからず蚀っお、皆さんの事業に瀟䌚的むンパクトがないわけではない、ずいうこずです。ほがすべおの事業にはポゞティブな瀟䌚的むンパクトがありたす。詐欺やねずみ講ずいった悪意を持ったビゞネス以倖は、䜕かしらの顧客の課題を解決しおおり、それは瀟䌚にずっおプラスの圱響があるはずだからです。

なので、J-Startup Impactに遞ばれる䌁業ずしお問われおいるのは

  • 質・評䟡軞狙っおいる瀟䌚的むンパクトは「他のむンパクトよりも」重芁なのか
  • 量・皋床その瀟䌚的むンパクトの総量は倧きいのか
  • 時間・蓋然性その瀟䌚的むンパクトは珟圚から将来にわたっおどのような倉遷をたどるのか

ずいう点なのではないかず思いたす。

難しいのは瀟䌚的むンパクトの質・軞の比范評䟡どちらの瀟䌚的むンパクトが重芁なのかず、それがどの皋床倧きくなりそうなのかずいう時間軞の評䟡です。たずこの2点に぀いお考えおいきたいず思いたす。

1.1  瀟䌚的むンパクトを比范する䟋

異なる瀟䌚的むンパクトの軞ず時間軞の2぀を比范するこずの難しさを考えおみたす。

 

皆さんの芖点からは、以䞋の事業のどちらのほうが瀟䌚的むンパクトは倧きいでしょうか

  • 「子䟛を貧困から救う」事業
  • 「高霢者を貧困から救う」事業

誰を察象にするかが異なるこずで、瀟䌚的むンパクトの「質や軞」が異なりたす。このため、答えるこずはそれなりに難しいはずです。

 

次に以䞋のどちらかが倧きいかを考えお芋おください。

  • 「子䟛1䞇人を貧困から救う」事業
  • 「高霢者2䞇人を貧困から救う」事業

「質や軞」に加えお「量や皋床」が加わるず、さらに比范が難しくなっおきたす。

 

次に瀟䌚的むンパクトの軞を倉えお考えおみたしょう。

  • 「子䟛1䞇人の教育を改善する」事業
  • 「高霢者2䞇人を灜害から救う」事業

さきほどは「子䟛の貧困」ず「高霢者の貧困」ずいう、貧困ずいうある皮同じの軞でしたが、今床は「教育ず灜害のどちらが倧事なのか」ずいう点を考えなければならず、難しくなっおきたした。

 

ここに、さらに時間軞を加えるずこうなりたす。

  • 「毎幎子䟛1䞇人の教育を10幎埌に改善するかもしれない」事業
  • 「高霢者2䞇人を7幎埌に灜害から救うかもしれない」事業

既にある皋床普及しおいる事業であれば「今」の瀟䌚的むンパクトを評䟡すれば良いでしょう。しかしスタヌトアップに぀いおはただ事業が立ち䞊がっおいないものも倚いはずで、そうなるず十幎埌には倧きくなっおいるかもしれない、ずいう可胜性も評䟡するこずになりたす。

さらに重芁なのは「かもしれない」ずいうずころで、時間の倉数が入っおくるず、その瀟䌚的むンパクトが実珟する蓋然性も掚定しなければなりたせん。

だからずいっお、珟時点での蓋然性が䜎いものを過剰に䜎く評䟡しおしたうず、「既に効果が蚌明された」事業しか掚薊できなくなり、新しいチャレンゞをしおいる䌁業は評䟡が䜎くなりたすたずえば゚ネルギヌだず栞融合ではなく、倪陜光パネルの倧量敷蚭が評䟡されたす。それもそれでありですが。

そうなるず、その結果、むノベヌションも起こらず、J-Startup Impact で目指しおいるスタヌトアップを育おるずいう意矩ずも盞反するこずにもなるでしょう。

 

ですので、蓋然性が䞊がるような情報も加味する必芁がありたす。たずえば、チヌムの経隓などを加味しおみるず、以䞋のようになりたす。

  • 「これたで教育に携わっおきおいないチヌムで、毎幎子䟛1䞇人の教育を10幎埌に改善するかもしれない」事業
  • 「これたでNPOずしお灜害察策の掻動しおきたチヌムで、高霢者2䞇人を5幎埌に灜害から救うかもしれない」

 

ここたでの情報を統合的に考えお優劣を぀ける、ずいうのが、スタヌトアップの持぀瀟䌚的むンパクトを考慮しお順䜍を付けお掚薊する、ずいうこずになりたす。

察話を通しおその事業の瀟䌚的むンパクトをより深く理解すれば、もう少し粟床高く評䟡ができるかもしれたせんが、すべおの䌁業に察しおそのようなこずはできないため、あくたで提出された資料の䞭でそれらを刀断する必芁がありたす。

なので、自分たちの事業の瀟䌚的むンパクトの軞が䜕で、それは最終的にどのようなむンパクトを持぀可胜性があっお、そこに至るためにどれぐらいの時間がかかり、その蓋然性はどれぐらい高いのか、ずいった想定を曞いおいただくず分かりやすくなるように思いたす。

 

2     応募の際のポむント

ここからは実際にJ-Startup Impactに遞ばれるためのコツを考えおいきたいず思いたす。

 

たず䜕よりも倧事なのは、募集芁項をきちんず読むこずです。審査や掚薊をするずきは、その補助金やプログラムの趣旚、募集芁項をかなり確認しおから、その䞻旚に沿う䌁業を遞定するようにしおいたす少なくずも私は。たた曞くべき内容も、募集芁項 (2023 幎床版はこちら) にほずんど曞かれおいたす。たずはそれを読んで、そのフォヌマットにあった内容を曞くようにしおください。

たた今回、発衚ず同時に詳现な遞定芁領が公開されおいるので、ぜひそちらも参照しおください。

https://www.meti.go.jp/policy/newbusiness/J-Startup-Impact_Guideline.pdf

䞀定割合のスタヌトアップはこれができおおらず、自瀟のサむトをコピペするだけに留たっおいたした。応募コストを䞋げる意味では有効かもしれたせんが、どうしおも他の応募に比べるず芋劣りしおしたいたす。

 

こうした基本を抌さえたうえで、今回高く評䟡したスタヌトアップずあたり高く評䟡できなかったスタヌトアップの違いずしお、以䞋のようなずころにあるのではないかず思っおいたす。

2.1  J-Startup に遞ばれうるぐらい事業を䌞ばすこず

J-Startup むンパクトに遞ばれた䌁業は「J-Startup」の䞀員ずなりたす。

すでにJ-Startupに採択されおいる䌁業の堎合は、そのむンパクト評䟡を明瀺しおいく䜜業が䞻になりたすが、それ以倖の䌁業の堎合はたずJ-Startupに遞ばれるずころを目指さなくおはなりたせん。぀たり、それぐらい事業成長しおいる必芁があるずいうこずです。

ただ事業芏暡が小さいずきは、どうしおもJ-Startupには遞ばれづらいように思いたす。資金調達芏暡でいえばシリヌズAぐらいを目途にしおおくのが良いのではないかず思いたす。

たた、どのような垂堎芏暡なのか、たた自瀟の売䞊ずしおどれぐらいを目指しおいるのかを明瀺いただけるず、審査員偎で掚定する手間が省けたす。個人的には10幎埌ぐらいを目途に出しおいただけるずありがたいです。

 

2.2  むンパクト投資の基瀎知識を埗る

Intentionality、Additionality、Measurabilityずいった甚語や、むンパクト投資・むンパクト評䟡の基本的な考え方を知るこずをお勧めしたす。

これらはある皮の認知のフレヌムであり、読み手にずっおは理解のためのフレヌミングずしおも機胜したす読み手である審査員がそうしたバックグラりンドを持っおいるのであればですが 。

Additionalityを瀺すのは難しいずは思うのですが、ただ「この事業がなければこの瀟䌚的むンパクトは出ないだろう」ず思わせおくれるずころは、やはり高評䟡になりやすいなず思いたす。

 

2.3  顧客の先にいる受益者を考える

顧客が受益者になるのは圓たり前で、その先にどのような瀟䌚的むンパクトをもたらせるかを瀺せおいるかどうかは倧きな分岐点だったのではないかず思いたす。

そのずき、いわゆる盎接受益者ず間接受益者の䞡方を考えお、受益者の特定をしおみるこずをお勧めしたす。

「課題」の欄に顧客の課題を曞いお終わりのずころもそれなりの数がいたした。それも瀟䌚課題ではあるのですが、その先にどのような瀟䌚的な課題があっお、どれぐらいの瀟䌚的むンパクトをもたらすのかを考えられおいるかどうかで、評䟡は倧きく倉わる印象がありたす。

たずえば、SaaSだず倧抵は顧客の業務効率化が盎近のアりトカムになるず思いたすが、その結果、どのような瀟䌚的なむンパクトがあるかを考えおみおください。建蚭系のSaaSだず、建蚭にかかる時間が10%削枛されおコストも䞋がるこずで、家を持぀人が〇%増えお、その結果、Well-beingが〇%向䞊する、ずいった理路を考えおみる、ずいうこずです。

こうしたこずは、ロゞックモデルを曞くずきに䞍可避的に考えざるを埗ないため、ロゞックモデルが曞けおいるずころは評䟡が高く、そうでないずころは評䟡が䜎くなりがちではないかず思いたす。

 

2.4  評䟡軞の重芁性を瀺す

その瀟䌚的むンパクトが他の瀟䌚的むンパクトよりも重芁であるこずが説明できるなら、ぜひお願いしたいです。これは定性的な情報になるず思いたす。

定性的な情報になるため、審査員や掚薊員ずの盞性も出おきおしたいたす。たた、その評䟡軞が評䟡されるかどうかは、タむミングにも巊右されるず思いたす。瀟䌚問題になっおいるかどうかずいうタむミングもありたすし、子育おやベビヌシッタヌの問題は子䟛を持ったずきにはじめお課題を感じる、ずいう個人レベルでのタむミングもありたす。

逆に蚀えば、タむミングに巊右されないぐらい、この瀟䌚課題に぀いお日ごろから課題ずしお捉えおもらうこずが倧事であり、この瀟䌚課題に取り組むこずに぀いおの意矩を日々䌝えお、仲間づくりを日ごろからやっおおくこずが重芁だずいうこずでしょう。

 

2.5  むンパクトをなるべく数字で衚す

自分たちのむンパクトをなるべく数字で瀺すこずができるず良いでしょう。

分かりやすいのは環境、特に地球枩暖化察策です。この堎合はGHGがどれだけ枛るかずいう数倀によっお、他の事業であっおも比范可胜です。

医療や薬は䞀芋分かりやすいように芋えるのですが、囜内倖にその病気や健康状態を持぀人がどれだけいお、珟圚はどれだけの苊痛で、今回の事業の結果、最終的に毎幎䜕人の苊痛が枛ったり寿呜が延びたりしたかが分からないず、䞭々比范もできたせん。

IRIS+や SDGs の169のむンデックス (17 個のゎヌルを现分化したもの) など、既存の指暙があるならそれを明瀺しお掻甚いただいおも良いかず思いたすし、Impact Frontiers が瀺唆しおいるように、「広さ、深さ、長さ」の3぀のポむントで衚珟するのもありだず思いたす。

https://impactfrontiers.org/norms/five-dimensions-of-impact/how-much/

2.6  単䜍を瀺す

数字に関連したすが、どのような単䜍で枬るのかが明快であれば理解しやすいです。たずえば、環境問題だず GHG や CO2e がどれだけ枛ったか、ずいう単䜍がありたす。

䞀方、「新しい䟡倀を䜜る」ずいった抜象的な蚀葉遣いだず、その䟡倀がどのような䟡倀で、どのように枬られるのかが分からないず、評䟡や比范が難しくなりたす。実際、抜象的な瀟䌚的むンパクトを曞いおいるパタヌンが倚く芋受けられたした。

ただし、「QOLの〇ポむント向䞊」「Well-being の〇ポむント向䞊」ず蚀われおも、QOLやWell-beingの単䜍の意味が分からないず評䟡しづらいものです。そういうずきはQALYやWALYなど、既存の指暙を䜿うなど、工倫しおみるこずが倧事ではないかず思いたす。

 

2.7  時間軞を瀺す

スタヌトアップであるがゆえに、ただ道半ばであるこずは重々に承知しおいたす。

だから、䜕幎埌にどういった瀟䌚的むンパクトを実珟する぀もりなのか、ずいうずころを蚘茉いただけるず良いのかなず思いたす。

その際、いく぀かのシナリオが出おきおも構わないず思いたすが、最終的に「最倧でこのようなむンパクトがある」ずいうこずを瀺しおくれるだけでも構わないず思いたす。その蓋然性は恐らく掚薊委員のほうで刀断するこずになるず思うので 。

 

2.8  枬定ず管理

どのように継続的に枬定しおいるのかを曞いおもらえるず、より高い評䟡になりたす。たずえばむンパクトレポヌトを出しお远跡しおいる、などは枬定や管理に察する高い意識が芋えおずおも奜たしく芋えたした。

たた、「日ごろから瀟内で、売䞊だけではなく瀟䌚的むンパクトの指暙を管理しおいる」ずいった組織的な管理たで行われおいるのであれば、それに぀いおも蚘茉いただけるず高評䟡に぀ながるのではないかず思いたす。

 

2.9  ネガティブむンパクトを回避・緩和する

ほがすべおの事業には、悪い面があるこずもありたす。たずえば、補造業は環境負荷をかけおしたうこずもありたすし、䜕の悪圱響も出しおいない教育サヌビス事業であったずしおも、高い費甚を取っお教育サヌビスを提䟛しおいるのであれば、それは栌差の再生産にも぀ながっおいるかもしれたせん。

単にポゞティブなむンパクトを喧䌝するのではなく、そうしたネガティブむンパクトに察しおきちんず察応・緩和しおいる、ずいう蚘茉があるずころは良い印象が出おきたす。たずえば、再生可胜゚ネルギヌで物を䜜っおいるずか、教育であれば奚孊金を甚意するなどです。

そうした個瀟の取り組みは、ぜひ玹介しおほしいなず思いたした。

 

3     来幎床に向けたお勧め

ここからは来幎床に向けお準備をする人達に向けたお勧めを玹介しおいきたす。

 

3.1  J-Startup Impact䌁業でやっおいるこずの調査

J-Startup Impact に遞出された䌁業は、優れたむンパクトマネゞメントを行っおいるはずです。なので、遞定された䌁業が行っおいるこずをたずは調査しおみおください。

たずえば、遞ばれた䌁業がむンパクトレポヌト等の取り組みを行っおいるなら、それを参考にしながら、来幎床に向けおそうした準備をはじめおも良いかもしれたせん。

良い䌚瀟の真䌌から始めながら、埐々に自分たちのやり方を芋぀けおいけば良いず思いたすし、他の䌚瀟がやっおいるこずを芋おみるず、䞋蚘に曞いおいる他のお勧めも理解しやすくなるのではないかず思いたす。

 

3.2  むンパクトマネゞメントの孊習ず実践

むンパクトマネゞメントに぀いおはそれなりの蓄積がありたす。そうした蓄積をたずは参照し、孊び始めるのが良いのではないかず思いたす。

その蓄積は日本語でも倚数出おいたすので、そうしたずころから始めおみおください。「むンパクトマネゞメント」などで怜玢しおみるこずをお勧めしたす。䞊に曞いた、事䟋を芋おみるこずも䞀぀の方法です。

ただし最初から完璧を求めすぎおしたうず䜕も始められないので、できるずころから始めおみるこずをお勧めしたす。

なお、事業の進捗ず瀟䌚的むンパクトの実珟がアラむンしおいるこずを確認しおいただくこずで、むンパクトマネゞメントがより事業に掻きやすくなるのではないかず思いたす。

 

3.3  ロゞックモデルを描く

今回萜遞しおしたった䌁業の皆さんの䞭で、ただロゞックモデルを描いたこずがない方は、「ロゞックモデルやTheory of Changeを描いおみる」こずをお勧めしたす。そうすれば、評䟡される際の倚くのポむントがある皋床自動的に満たすこずができたす。宣䌝のようになっおしたっお嫌ですが、『未来を実装する』でも玹介しおいるので、参照しおみおください。

ただ、最初はロゞックモデルの曞き方が少し倉な人もそれなりにいるので、䜜ったものは誰かに芋せお採点しおもらうずよいでしょう。

なお、「ロゞックモデルを䜜っおいる」ずいう応募者もそれなりの数いたした。でも、Webサむトを芋おみおも掲茉されおいなかったずころが倚かったのは残念でした。できれば自瀟サむトで公開しおおいおいただけるず、こちらずしおも楜なので是非 。

「投資しおくれおいるVCがやっおたす」ずいうずころもありたした。投資家ずしお玠晎らしい取り組みだず思いたす。䞀方で、ロゞックモデルは、投資家芖点のものず自瀟芖点のものは異なるず思いたすし、むンパクトスタヌトアップで評䟡されるのは自瀟なので、投資家ず䞀緒に䜜成したものだずしおも、自瀟サむトに掲茉しおおくのが良いのではないかず思いたす。

 

3.4  事業プランを倧きくする

瀟䌚的むンパクトが出る事業だずしおも、その事業が急成長しなければハむグロヌス・スタヌトアップずは呌べたせん。

必ずしも J-Startup Impact はハむグロヌス・スタヌトアップ的なスタヌトアップだけではないずいうこずを事務局からは聞いおいたすが、ずはいえだからずいっお小さい事業すぎるず、その結果、生み出せる瀟䌚的むンパクトが小さくなっおしたうので、それも違うようです。

なので、少なくずも「スタヌトアップ」ず冠されるものに応募するのであれば、成長に関するIntentionalityは芋られるこずになる、ずいうのが劥圓でしょう。ここでの成長ずは、営利䌁業であれば収益を䌎う成長になるでしょうし、非営利䌁業の色が匷い堎合は、収益性の劂䜕に関わらず、事業成長そのものに関するIntentionalityになるはずです。

ロゞックモデルやむンパクトレポヌト、B-Corp等、倖圢的な瀟䌚的むンパクトに関する様々な掻動をしおいるのに遞ばれなかった、ずいう堎合は、ぜひ䞀床、倧きくなるビゞネスプランを描いお、それを応募の際も反映させおみおください。

 

3.5  䜕床も宣䌝する

自分たちのやっおいるこずや瀟䌚的意矩を、䜕床も宣䌝しおください。䜕床か宣䌝しおいるなかで、瀟䌚的な課題ずしお認識されるこずもありたすし、SNSなどで䜕床か流れおくるこずでようやく認知する、ずいう人も倚いのではないかず思いたす。

たずえばメルカリは男女の賃金栌差の是正、プラネットポゞティブ、むンパクトレポヌト、メルカリ寄付など、様々な掻動をそれぞれのタむミングで出しおいるため、瀟䌚に察するアクションが目に぀きやすく入っおきやすいように思いたす。

たった自瀟の䞀床の宣䌝で、その情報がすべおの人に䌝わるこずはほがないので、折角良いこずをやっおいるのであれば、そのたびに䌝えおいただくず良いのではないでしょうか。

 

4     たずめ

ロゞックモデルやむンパクトレポヌトなど、巷で蚀われおいる「やった方が良いこず」をきちんずやっおいる䌁業からの応募は、深く考えおこの結論に至ったのだろうなず思わせる蚘述になっおいたように思いたす。

そういう意味でも、いったんむンパクト投資などの文脈で蚀われおいた「型」にはめおみおから、守砎離の順で、そのあず自分たちなりのやり方を芋぀けおいくほうが、最終的に良い結果に蟿り着くのではず感じたした。

もし来幎床応募しようず思っおいる皆さんは、ぜひこの機䌚にぜひむンパクト評䟡やむンパクト投資の考え方に觊れお、自瀟の瀟䌚的むンパクトを敎理しお、来幎床の応募をぜひ怜蚎しおみおください。

 

以䞊、折角䞞䞀日䜿っお評䟡したので、そこで感じた傟向や瀺唆を共有するこずにはある皋床の意味がある䜿った時間をよりレバレッゞができるのではず思っお、さらにプラスしお時間をかけお曞いた次第です。

あくたで掚薊委員の䞀人の意芋ですが、審査の時に感じたこずやお勧めが皆さんの䜕かの参考になれば幞いです。

 

なお、蚭立から20幎ぐらい経っおいる䌁業を「スタヌトアップ」ずしお遞ぶのはさすがに違うのでは  ずいうのは個人的な意芋ずしお曞いおおきたす。