🐴 (馬)

Takaaki Umada / 馬田隆明

スタートアップエコシステム

日本のスタートアップブームの「終わりの始まり」を食い止めるために

スタートアップブームの「終わりの始まり」は、VC のファンドサイズが小さくなり始めることだと考えています。それを契機に悪循環が始まるからです。 理屈はこうです。 ファンドサイズが小さくなると、スタートアップが調達できる資金も小さくなります。そう…

ディープテック・スタートアップへの誤解

スタートアップ全体への支援から、徐々に特定領域のスタートアップへの支援へと政府の軸足が移りつつある中で、「ディープテック・スタートアップ」への注目が増しているように感じています。そして実際、いわゆるディープテック・スタートアップに対する国…

未来の世界に必要なものを作れ

かつてのシリコンバレーでは、 人が欲しがるものを作れMake Something People Want という Y Combintor のモットーを合言葉に、若きハッカー達が次々と時代を画するソフトウェアサービスを生み出してきました。 しかし、ソフトウェア領域でも大企業の存在感…

Exit の量と質: 日本のスタートアップエコシステムのボトルネックと1兆円企業

真ん中が増えて、「入口」と「出口」が増えてない 出口がより大きな課題 量を増やすか? 質を上げるか? 日本の M&A の数と産業構造の関係 中長期的には質を上げる 2024 年の日本のスタートアップエコシステム全体としてアプローチしなければならない中長期 …

スタートアップの方法論の変遷 ~「適切な場所で」、適切なものを、適切に作る ~

スタートアップに適した「場所」の変遷 1.1 2009 年前後 - B2C 1.2 2012 年前後 – B2B ホリゾンタル 1.3 2015 年前後 – B2B バーティカル 1.4 2018年前後 – B2B エンタープライズ 場所が変われば探し方も変わる まとめ リーンスタートアップの方法論、特に仮…

Startup Studio や Venture Creation Model の台頭と日本での必要性

1 Startup Studio について 1.1 Startup Studio の概要 1.2 Startup Studio の事例 1.3 背景 1.4 類型 2 Venture Creation Model について 2.1 概要 2.2 プロセス 2.3 類型 3 日本におけるこれらのモデルの今後 3.1 領域の広がり 3.2 非営利組織の役目 3.3 E…

Entrepreneur in Residence (EIR) というキャリアの機会とプログラムの改善

海外でたまに見かける「Entrepreneur in Residence (EIR)」の仕組みが日本でも徐々に広がりつつあります。 アントレプレナー・イン・レジデンスは、ざっくりと言うと「おおよそ数か月から2年程度まで、一定程度の給料をもらいながら起業準備ができる」という…

2023年のスタートアップを取り巻く環境、今後に向けた施策 (特にアクセラレーターの視点から)

Y Combinator 以外のアメリカの著名なアクセラレーターの成果を見てみると、2015年以降、そこまで優れたパフォーマンスが出ていません。ユニコーン輩出という観点では、Y Combinator 以外のアクセラレーターからユニコーンがあまり出なくなっています。 http…

「研究開発成果の事業化」と「スタートアップ」を混同しないために

大学発ベンチャーや大学発スタートアップと呼ばれる企業の多くは、主に大学での研究成果を用いて起業します。 注意したいのは、こうしたベンチャー企業やスタートアップは「起業」ではあれど、ハイグロース・スタートアップであるとは限らない、ということで…

地方でのスタートアップ振興が陥りがちな罠

三つの罠 (罠1)地方都市がスタートアップを生み、やがて中心地に取られる (罠2)東京のコンサルへの依頼が生み出す、画一的な実行計画で全体が疲弊する (罠3)補助金や支援によってエコシステムが滞留する 罠から脱却するために 対策 (1) 地域の産業に関…

起業家「予備軍」を増やす

起業家の不足がスタートアップエコシステムの課題である、という記事 を以前書きました。 この「起業家の数」に関連してしばしば指摘される点として、 「日本は起業予備軍の起業活動の水準は高いが、そもそもの起業予備軍が少ない」 というものがあります。 …

起業家の不足: 2022年の日本のスタートアップエコシステムの課題

2022年現在、日本のスタートアップエコシステムにはたくさんの改善点があるとされています。たとえば経団連が2022年にまとめたスタートアップ躍進ビジョンには、2022年時点での課題がいくつも挙げられています。 ただ、この5年を見てみると様々な制度や環境…